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MMWR抄訳

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2013/12/13Vol. 62 / No. 49

MMWR62(49):993-996
Three Sudden Cardiac Deaths Associated with Lyme Carditis — United States, November 2012–July 2013

ライム心臓炎による3例の突然心臓死 ― アメリカ、2012年11月~2013年7月

ライム病はBorrelia burgdorferiによる多臓器疾患であり、ある種のマダニにより感染する。2012年のアメリカにおける確診例および可能性例の報告数は約30,000例であり、北東部(コネチカット州、デラウェア州、メーン州、メリーランド州、マサチューセッツ州、ニューハンプシャー州、ニュージャージー州、ニューヨーク州、ペンシルベニア州、ロードアイランド州およびバーモント州)、中西部(ミネソタ州、ウィスコンシン州)にて多く認められ、主症状は皮膚、神経およびリウマチ学的徴候および症状である。ライム病患者における心臓の症候性感染は稀であり、多くの症例にて抗生物質の投与にて回復するが、時折、生命を脅かす心伝導異常を来す場合がある。2012年11月~2013年7月、マサチューセッツ州、ニューヨーク州およびコネチカット州にて3例(男2女1、26~38歳)がライム心臓炎による心突然死を来した。マサチューセッツ州の症例は車の中で意識を失った状態で発見され、病院で死亡が確認された。近親者へのインタビューにより、2週間ほど前から倦怠感と筋肉および関節痛があり、また、飼い犬にダニがついていたことが判明、CDCの血清検体検査にてB.burgdorferiが検出され、ライム心臓炎と診断された。ニューヨーク州の症例は胸痛により自宅で倒れ、心肺蘇生が行われたが、病院にて死亡した。本例はWPW症候群であったが、検査の結果、マサチューセッツ州の症例と同じ所見を認め、B.burgdorferiが検出された。コネチカット州の症例はニューハンプシャー州を旅行中に倒れ、病院にて死亡した。7~10日前より息切れと不安症状があり、クロナゼパムが処方されていた。本例は森に住み、ダニによく咬まれていたが、心臓病の履歴はなかった。ニューヨーク州の症例から2例、コネチカット州の症例から1例に角膜が移植され、コネチカット州の症例にてライム病の診断がなされる前にレシピエントは無関係の原因にて死亡した。以上、心突然死の原因としてライム病を考慮すべきであり、また、ライム病の予防はマダニへの曝露を防ぐことが最も有効である。

References

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