ホームIMICライブラリMMWR抄訳2013年(Vol.62)1つの家禽飼育場が関係したサルモネラ感染症のアウト・・・
2013/07/12Vol. 62 / No. 27
MMWR62(27):553-556
Outbreak of Salmonella Heidelberg Infections Linked to a Single Poultry Producer — 13 States, 2012–2013
2012年6月、Oregon Health AuthorityおよびWashington State Department of Healthは同じPFGEパターンを示すサルモネラ菌(血清型ハイデルベルク)臨床分離株の増加に注目、このPFGEパターンは2004年のFoster Farmsの鶏と関連しており、今回、感染例の予備調査でもFoster Farmsの鶏への曝露が示された。2012年8月2日、CDCのPulseNetはアウトブレイクのパターンと一致する19のサルモネラハイデルベルクの臨床分離株を確認、CDC、州および郡の保健所、U.S. Department of Agriculture’s Food Safety and Inspection Service(USDA-FSIS)およびFDAによる調査が行われた。その結果、2012年6月1日以降に発症したサルモネラハイデルベルクのアウトブレイク株の感染例は13州に134例認められ[年齢中央値22(<1~94)歳、女性:55%]、発症時期は6月4日~2013年4月16日、33/105例(33%)が入院し、死亡例は認めていない。州別ではワシントン州:57、オレゴン州:40、アラスカ州:13、カリフォルニア州:11であった。詳細に関するアンケートに回答した70例において、55例(79%)が発症の1週間以内前に鶏肉を食しており、ブランドが判明した36/51例(71%)中、Foster Farms製は27例、他の9例はパッケージ表記にはないが、おそらくFoster Farmsで生産されたものであった。National Antimicrobial Resistance Monitoring System(NARMS)が検査した14の臨床分離菌のうち、2つがアモキシシリン/クラブラン酸、アンピシリン、セフォキシチン、セフチオフル、セフトリアキソン耐性を示した(ともに12ヵ月齢未満の小児、入院例)。9例を対象とした追跡調査では、全例が発症前にFoster Farmsの鶏肉を購入しており、未開封の鶏肉4検体全てからサルモネラ菌のアウトブレイク株が検出された。また、ワシントン州とオレゴン州にてNARMSが2012年10月に鶏肉の検体(n=11,417)を検査した結果、1,503(13%)よりサルモネラ菌が検出され、うち233(16%)はハイデルベルク型であり、48(21%)がアウトブレイク株と一致した。CDCはこれらの2つの州とともに調査結果をインターネットで開示、生肉を扱う際の注意を呼びかけている。
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