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MMWR抄訳

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2013/05/10Vol. 62 / No. 18

MMWR62(18):345-350
Self-Reported Increased Confusion or Memory Loss and Associated Functional Difficulties Among Adults Aged >=60 Years - 21 States, 2011

成人60歳以上の自己申告による混乱または物忘れの悪化とそれに関連する機能障害 -21州、2011年

認知機能低下は生活に悪影響を及ぼし、より重度の障害または認知症へ進行する可能性をもたらす。記憶障害は一般的に認知機能低下の最初の兆候であり、軽度の認知障害例の一部ではアルツハイマー病を発症する。60歳以上の成人において、自己申告による混乱または物忘れ悪化の有病率とそれに関連する機能障害を推定するために、CDCは2011年のBehavioral Risk Factor Surveillance System(BRFSS)サーベイのうち21州(アーカンソー州、カリフォルニア州、フロリダ州、ハワイ州、イリノイ州、アイオワ州、ルイジアナ州、メリーランド州、ミシガン州、ネブラスカ州、ニューハンプシャー州、ニューヨーク州、ノースカロライナ州、オクラホマ州、サウスカロライナ州、テネシー州、テキサス州、ユタ州、ワシントン州、ウェストバージニア州、ウィスコンシン州)のデータを分析した。BRFSSは、無作為に抽出した特定の組織に属していないアメリカの18歳以上の成人を対象とし、健康習慣と慢性疾患、外傷、予防可能な感染症につながるリスク行動に関する州を単位とした電話調査で、2011年では、この21州において、任意の認知機能障害に関する質問(10件)を追加した。60歳以上の回答に限定した結果、回答率の中央値は53.4%(カリフォルニア州37.4%~ネブラスカ州66.0%)であった。「この12ヶ月間に、混乱または物忘れの頻度増加または悪化を経験したか?」の質問に肯定的に回答した人を、混乱または物忘れの悪化に分類した。そのうち、混乱または物忘れが、(1)仕事、ボランティア活動、社会活動に従事する能力を妨げたか? (2)これまで行ってきた家事または雑用を放棄する原因になったか?の2つ質問のうちの1つに「いつも」、「だいたい」、「時々」と回答した場合を機能障害ありとした。さらに、支援の必要性、家族や知人からの介護または支援、医療機関への受診についても質問した。回答者の12.7%が過去12ヶ月間に混乱または物忘れの悪化を経験し、このうち35.2%で機能障害を認めた。混乱または物忘れの割合は、85歳以上(15.6%)、ヒスパニック系またはラテン系アメリカ人(16.9%)、高卒未満の学歴(16.2%)、身体障害者(20.2%)、失業者(28.3%)のグループで、それ以外のグループと比べ有意に高かった。機能障害がある割合は、各人口統計特性内で同様の傾向を示したが、60~64歳(44.7%)、黒人またはアフリカ系アメリカ人(61.6%)で他のグループよりも有意に高かった。機能障害のあるグループでは他グループと比べ、支援の必要性(81% vs 38.2%)、家族や知人からの支援(46.5% vs 6.0%)、医療機関への受診(32.6% vs 12.1%)が有意に高率であり、失業者の割合(32.8% vs 9.6%)も有意に高かった。以上より、正確な情報と必要なサービスを得るために、医療機関や福祉機関への相談を促進することが重要と考えられる。

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