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MMWR抄訳

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2013/03/29Vol. 62 / No. 12

MMWR62(12):226-229
Three Cases of Congenital Rubella Syndrome in the Postelimination Era - Maryland, Alabama, and Illinois, 2012

排除期における先天性風疹症候群3例 -メリーランド州、アラバマ州、イリノイ州、2012年

妊娠中(とくに第1期)に風疹ウイルスに感染すると先天性風疹症候群(CRS)を来す可能性がある。CRSの重篤な症状として難聴、白内障、心疾患、精神遅滞および死亡があり、1964~1965年には1,250万例が風疹ウイルスに感染し、11,250例が治療的または自然流産、新生児の2,100例が死亡し、20,000例がCRSを伴い出生した。2004年、アメリカでは世界的なワクチン接種プログラムの実施により、風土性の風疹ワクチンの伝播は2004年に排除されていたが、プログラムが確立してない地域ではウイルスの伝播は継続し、2004~2012年、ウイルスの輸入による風疹およびCRS患者がそれぞれ79例、6例報告されている。2012年に報告されたCRSは3例であり、1例目はメリーランド州にて2012年2月、妊娠36週にて出生した新生児(1,919g)が先天性心疾患、色素過剰皮膚病変、白内障、脳浮腫および心嚢液貯留を呈し、6月には聴覚障害と診断された。母親は20代後半、2011年6月、タンザニアにて妊娠初期に全身に発疹が出現、12月に渡米、約46日後に風疹様の発疹を認めていた。2例目は2012年3月、アラバマ州にて妊娠33週に帝王切開にて出生した新生児が出生時に全身性出血性紫斑、動脈管開存、心肥大、血小板減少、肺炎、貧血および肝機能障害を呈し、約1ヵ月後、CRSにより死亡した。母親は20代後半、ナイジェリア出身であり、風疹ワクチンの接種記録はなく、妊娠32週にて渡米、発疹の発現は認めていなかった。3例目は2012年9月、イリノイ州にて妊娠32.5週に帝王切開にて出生した新生児(650g)が白内障、Dandy-Walker症候群、子宮内発育不全、血小板減少、脈絡網膜炎、大動脈縮窄、軽度の肝機能障害、トランスアミナーゼ上昇、高ビリルビン血症およびCRP上昇を呈し、風疹IgM検査陽性よりCRSと診断された。母親は南スーダンからの移民であり、ワクチン接種は不明、2011年12月以降に発疹や発熱の発現はなく、2012年2月、夫と娘2人とともにカイロ経由にて渡米した。3例ともに母親が妊娠初期にアフリカに滞在しており、ワクチンの接種記録がなく、CRS輸入例はアメリカにとって公衆衛生上の問題である。

References

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