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MMWR抄訳

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2012/08/10Vol. 61 / No. 31

MMWR61(31):586-589
Interim Guidance for Clinicians Considering the Use of Preexposure Prophylaxis for the Prevention of HIV Infection in Heterosexually Active Adults 

成人の異性間性行為におけるHIV感染症防止のための曝露前予防を考慮した暫定ガイドライン

アメリカでは2009年、HIV感染症の新規例は48,100例と推定されており、うちドラッグを使用しない異性愛男女は27%を占め、男性同性愛者(MSM)は64%(うち3%は静注ドラッグ使用)であった。2011年1月、抗レトロウイルス曝露前予防(PrEP)として経口テノホビルジソプロキシルフマル酸塩300mg(TDF)/エムトリシタビン200mg(FTC)によるMSMにおけるHIV感染リスクの抑制効果を検討したiPrEx試験にて、その安全性および有効性のエビデンスが得られ、CDCは女性との性交渉をもつMSMを含め、PrEPに関する情報や重要な注意事項に関する暫定的なガイドラインを発表した。iPrEx試験はMSM 2,499例を対象としたランダム化二重盲検プラセボ対照試験であり、HIV感染症はプラセボ群:64例、TDF/FTC群:36例に認め、発症率はTDF/FTC群にて44%低下した。その後、ケニア、ウガンダにて行われたパートナーPrEP試験では、HIVに感染した男女をパートナーとする4,758例を対象に300mg TDF/200mg FTCまたはTDF単独(300mg)の有効性が検討され、TDF/FTC群にて75%、TDF群にて67%の発症率低下が認められた(服薬遵守率:97%)。また、ボツワナにて行われたTDF2試験は異性愛男女1,216例を対象に、ケニア、南アフリカ、タンザニアにて行われたFEM-PrEP試験は異性愛女性2,056例を対象にTDF/FTCの有効性が検討され、TDF2試験では62%(服薬遵守:84%)の有効性が認められたが、FEM-PrEP試験では服薬遵守率が低く、有効性のエビデンスは得られなかった。ウガンダ、南アフリカ、ジンバブエにて行われたVOICE試験では女性を対象にTDF/FTC、TDF単独、1%テノホビル膣内ゲルによる有効性の検討が現在進行中であり、2013年後期に報告される。これら4試験では投与開始後1~2ヵ月においてTDF/FTC投与例にて悪心/嘔吐の発現が多く認められたが、重篤な有害事象の発現は認められていない。CDCはこれらの結果からパートナーがHIVに感染しているなどのハイリスク例に対するTDF/FTCによるPrEPを推奨し、服薬遵守の重要性および6ヵ月ごとのスクリーニング検査の実施に関する暫定的ガイドラインを発表した。また、妊娠/授乳中の服薬による有害事象の報告はないが、妊婦および授乳婦に対しては有効性およびリスクについて説明し、継続の可否を判断すべきとしている。

References

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