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MMWR抄訳

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2012/04/20Vol. 61 / No. 15

MMWR61(15):265-269
Tracking Progress Toward Global Polio Eradication, 2010-2011

世界的ポリオ根絶に向けての進歩の追跡、2010~2011年

1988年に世界的ポリオ根絶イニシアティブ(GPEI)が開始され、その後、急性弛緩性麻痺(AFP)サーベイランスおよびWHO公認の世界的ポリオ研究室ネットワーク(GPLN)による便検体の検査および下水検査(環境サーベイランス)が進められ、2012年1月、WHOの理事会はポリオ根絶を世界的公衆衛生にてプログラム可能な緊急事態であると宣言した。ここでは2010~2011年におけるAFPサーベイランス、GPLNおよび環境サーベイランスについて述べる。2010~2011年、アフガニスタン、ナイジェリア、パキスタンは依然として野生型ポリオウイルス(WPV)を風土病としているが、インドではWPV感染例が2010年:42例、2011年:1例報告され、それ以降は報告されていない。ポリオフリーであったアンゴラ、チャド、コンゴ民主共和国では輸入による再伝播が認められ、2000~2011年、アフリカ13ヵ国でWPVアウトブレイクが発生している。2010、2011年ともにAFP症例の80%以上の検体を収集した国はポリオを認める26ヵ国中24ヵ国(92%)で、非ポリオAFP(NPAFP)率2例以上/ 10万人(15歳未満の小児)を満たす国は2010年:19ヵ国(73%)、2011年:16ヵ国(62%)、2年ともに満たした国は14ヵ国(54%)であった。また、GPLNにて検査されたAFP症例の便検体は2010年:194,374、2011年:206,899検体で、6%増加していた。2011年、ポリオウイルスは10,235検体より検出され(ワクチン由来:86、WPV:1,570)、2010年の9,090検体(ワクチン由来:188、WPV:1,679)より13%の増加であった。麻痺の発症から60日以内の検査報告完了率は2010年:92%、2011年:94%であった。また、下水検体はポリオ活性を認めない21ヵ国(ヨーロッパ20ヵ国およびエジプト)とポリオ活性を認める3ヵ国(インド、ナイジェリア、パキスタン)で検査された。インドでは2010年:2州10ヵ所、2011年:4州15ヵ所で検査されたが、2010年11月以降WPVは検出されておらず、パキスタンでは4州18ヵ所で検査され、2010~2011年にWPV1を検出、WPV3は検出されなかった。ナイジェリアでは2011年、カノ州3ヵ所で検査され、ワクチン由来株のみ検出された。ポリオ根絶には今後もAFPサーベイランスおよび研究室での検査実績の向上に対する努力が必要である。

References

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