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MMWR抄訳

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2012/03/09Vol. 61 / No. 9

MMWR61(9):149-1152
Outbreak of Shiga Toxin-Producing Escherichia coliO111 Infections Associated with a Correctional Facility Dairy - Colorado, 2010

教化施設酪農場に関連する志賀毒素産生性大腸菌O111感染症のアウトブレイク-コロラド州、2010年

2010年4月20日、コロラド州の公衆衛生環境局(Colorado Department of Public Health and Environment:CDPHE)は州内にある軽警備の教化施設において、収容者3名が出血性の下痢を来したとの報告を受けた。この施設は収容人数約500名、収容者が雇用または職業訓練を受ける施設であり、コロラド州の他の州営教化施設に牛乳を供給するため、酪農場で毎日約70名が働いていた。CDPHEはすぐに調査を開始、翌21日に出血性の下痢を来した3名の便検体を検査した結果、志賀毒素産生性大腸菌(STEC)O111が検出され、さらに食事に関わる全従業員を検査したところ、5名がSTEC O111感染症と診断された。4月27日より収容者100名(全体の約20%)を対象に行われたレトロスペクティブ試験では、3月1日以降24時間以内に3回以上の軟便が2日以上続いた症例を14例(発症時期:3月14日~4月23日)認めた。食事内容や居住する建物(4つの棟に別れており、それぞれ仕事の内容が異なる)に共通点はなかったが、うち2例は酪農場で働いていた。CDPHEの調査ではキッチンとリビングの衛生環境に問題があったため、汚染の可能性がある物(酪農場で使用した洋服など)を廃棄し、下痢を来した食品取扱者を除外、また、別棟への行き来を禁止するなどの措置を取っていたが、7月にさらに2例にてSTEC O111感染が認められた。そこでネブラスカ州のアメリカ農務省研究機関にて牛の糞の検体を検査したところ、ヒト分離菌とPFGEパターンの一致するSTEC O111が検出されたため、動物からヒトへの感染が疑われた。さらに10月よりコロラド州立大学のHigh Plains Intermountain Center for Agricultural Health and SafetyとCDCにより、酪農場で牛と接触する場合の保護装備の着用、接触後の手洗いの徹底、感染経路と病気に対する認識、労働手順の訓練などの予防プログラムが行われ、その後、新たな発症例は認めていない。

References

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