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MMWR抄訳

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2012/03/02Vol. 61 / No. 8

MMWR61(8):139-142
Exposure to Nitrogen Dioxide in an Indoor Ice Arena - New Hampshire, 2011 

室内スケートリンクにおける二酸化窒素への曝露-ニューハンプシャー、2011年

2011年1月4日、New Hampshire Department of Health and Human Services(NHDHHS)は、19歳男性のアイスホッケー選手が練習後に突然急性呼吸器症状(咳、息切れ、喀血)を発症し入院したという報告を受けた。さらに患者と同じアイスホッケーチーム(Aチーム)の他のメンバーと、1月3日の夕方に同じスケートリンクで練習をした他のアイスホッケーチーム(Bチーム)のメンバーも同様の症状を発症し、地域の救急診療部を受診していることが明らかになった。症状より燃焼副産物である二酸化窒素(NO2)の曝露を疑い、NO2の曝露源と曝露患者を同定するため環境調査と疫学調査を開始した。この室内スケートリンクでは1月3日の朝から換気システムが機能しておらず、NO2の監視システムはなく、午前11時30分頃までプロパン燃料を用いた装置により整氷作業(60~90分間)が行われていた。Aチームは午後6時~8時、Bチームは午後8時~10時に練習を行った。NHDHHSのスタッフはNO2に曝露された可能性のあるアイスホッケー選手など43名にインタビューを行い、このうち31名(72.1%)でNO2中毒と一致する症状(咳、喀血、胸痛、胸部絞扼感、息切れ、頭痛、めまい、悪心、嘔吐)を認めた。アイスホッケー選手の発症率[87.9%(29/33名)]はコーチなどの選手以外[20.0%(2/10例)]に比べて高かった。1月4日の換気システム修理後、新たなNO2中毒の発症例はない。燃焼副産物による室内空気の汚染は重大であるが、NO2は一酸化炭素に比べて監視頻度が少ない。NO2曝露を予防するためには、一般市民に対するNO2中毒の徴候や症状の教育と室内スケートリンクのスタッフに対するNO2中毒のリスクに関する教育が重要である。

References

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