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MMWR抄訳

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2012/02/17Vol. 61 / No. 6

MMWR61(6):106-109
Ectopic Pregnancy Mortality - Florida, 2009-2010

子宮外妊娠による死亡率-フロリダ、2009~2010年

アメリカにおいて子宮外妊娠の発生率は全妊娠の約1~2%のみであるが、妊娠関連死の3~4%は子宮外妊娠が原因である。アメリカでは子宮外妊娠による死亡率(出生10万件あたり)が1980~1984年の1.15例から2003~2007年には0.50例へと低下した。フロリダ州でも1999~2008年の子宮外妊娠による死亡率は0.6例と全国と同等であったが、2009~2010年に死亡率は突然上昇し2.5例となった。フロリダ州Pregnancy-Associated Mortality Review(PAMR)の小委員会は1999~2008年の10年間に子宮外妊娠により死亡した13例(妊娠関連死全体の3.5%)と2009~2010年に死亡した11例(妊娠関連死全体の10.8%)を同定し、子宮外妊娠の死因・危険因子・予防法について検討した。子宮外妊娠による死亡率をサブグループ別に評価した場合、2009~2010年は1999~2008年に比べて非ラテンアメリカ系白人女性(それぞれ2.0例、0.3例)、ラテンアメリカ系女性(3.3例、0.0例)、未婚女性(4.8例、0.7例)、健康保険未加入の女性(17.6例、1.8例)、高校教育未満の女性(6.4例、0.8例)の死亡率が有意に高く、受診前に身体的虚脱状態(卵管破裂による出血が原因の可能性が高い)であった女性(1.8例、0.3例)の死亡率も高かった。2009~2010年に虚脱状態で受診した8例中6例は剖検時の検査で違法薬物の使用が明らかになった。また受診時に虚脱状態ではなかった2009~2010年の死亡者3例中2例と1999~2008年の6例中5例は医学的診断が遅かった。以上、フロリダ州における子宮外妊娠による死亡率の上昇には違法薬物の使用と受診の遅れが関与していることが示唆された。州別の妊娠関連死サーベイランスにより、今後の公衆衛生活動の計画に重要な新たな死因や関連する危険因子が同定できる可能性がある。子宮外妊娠の予防対策としては、早期受診を確実にすること、早期の妊娠検査と子宮外妊娠のリスクに関する意識を高めること、薬物乱用(特に妊娠中)による健康上のリスクに関して一般市民に注意を喚起することが必要である。

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