一般財団法人 国際医学情報センター 信頼できる医学・薬学・医療情報を適切に提供することによって健康社会に貢献します。

一般財団法人 国際医学情報センター

IMICライブラリ IMIC Library

ホームIMICライブラリMMWR抄訳2012年(Vol.61)病院が関連した麻疹のアウトブレイク-ペンシルベニア・・・

MMWR抄訳

rss

2012/01/20Vol. 61 / No. 2

MMWR61(2):30-32
Hospital-Associated Measles Outbreak - Pennsylvania, March-April 2009

病院が関連した麻疹のアウトブレイク-ペンシルベニア州、2009年3月~4月

アメリカでは麻疹の伝播は遮断されているが、麻疹ウイルスの輸入は続いている。2009年3月28日、Pennsylvania Department of Health(PADOH)は麻疹ワクチンを接種していない生後23ヶ月の小児(発端者)における麻疹発症の報告を受けた。さらに、その後5日以内に4例の麻疹発症例がPADOHとAllegheny County Health Departmentに報告された。これら4例は発端者の4歳の兄(麻疹ワクチン未接種)と父、地域の病院(A病院)の救急診療部(ED)で働く医師、生後11ヶ月の乳児(麻疹ワクチン未接種)であり、発端者を含めた5例全例が3月10日にA病院のEDにいたことが明らかになった。感染源を調査するため、PADOHは3月10日にA病院のEDを受診した患者の電子記録をレビューした。その結果、3月8日にインドからペンシルベニア州に引っ越してきた10歳の小児(ワクチン接種歴不明)が3月10日にウイルス性発疹の治療を受けていたことが明らかになった。4月3日、PADOHはこの小児の血清を採取し、麻疹と確定診断した。麻疹を発症した6例の接触者4,000名の電話調査などを行ったが、さらなる患者は同定されなかった。A病院は麻疹曝露の可能性がある職員168名の健康記録をレビューし、麻疹に対する免疫の記録がなく、その後の検査で麻疹IgG抗体陰性であった8例中5例を麻疹患者との接触後18日間休職とした(麻疹の潜伏期間7~18日)。EDの医師1名以外、職員における麻疹発症例はいなかった。このアウトブレイクは、医療現場における麻疹伝播の可能性を示唆する。麻疹伝播の抑制のため、医師は麻疹の徴候と症状の知識をもち、感染性疾患の疑いのある患者の渡航歴を聴取し、感染の可能性のある患者を隔離する必要がある。また麻疹に対する免疫のエビデンスのない病院職員はAdvisory Committee on Immunization Practices(ACIP)およびHospital Infection Control Practices Advisory Committee(HICPAC)の勧告に基づいてワクチンを接種するべきである。

References

  • Papania MJ, Seward JF, Redd SB, Lievano F, Harpaz R, Wharton ME. Epidemiology of measles in the United States, 1997-2001. J Infect Dis 2004;189(Suppl 1):S61-8.
  • Parker Fiebelkorn A, Redd SB, Gallagher K, et al. Measles in the United States during the postelimination era. J Infect Dis 2010;202:1520-8.
  • Rota PA, Bellini WJ. Update on the global distribution of genotypes of wild type measles viruses. J Infect Dis 2003;187(Suppl 1):S270-6.
  • Orenstein WA, Papania MJ, Wharton M. Measles elimination in the United States. J Infect Dis 2004;189(Suppl 1):S1-3.
  • Chen SY, Anderson S, Kutty PK, et al. Health care-associated measles outbreak in the United States after an importation: challenges and economic impact. J Infect Dis 2011;203:1517-25.
  • Bonebrake AL, Silkaitis C, Monga G, et al. Effects of mumps outbreak in hospital, Chicago, Illinois, USA, 2006. Emerg Infect Dis 2010;16:426-32.
  • CDC. Measles-United States, January-May 20, 2011. MMWR 2011;60:666-8.
  • CDC. Import-associated measles outbreak-Indiana, May-June 2005. MMWR 2005;54:1073-5.
  • CDC. Preventable measles among U.S. residents, 2001-2004. MMWR 2005;54:817-20.
  • Fine PEM, Mulholland K. Community immunity. In: Plotkin S, Orenstein W, Offit P, eds. Vaccines. 5th ed. Philadelphia, PA: WB Sauders; 2008:1573-92.

このコンテンツに「いいね」する

ページトップへ

一般財団法人 国際医学情報センター

〒160-0016 
東京都新宿区信濃町35番地 信濃町煉瓦館
TEL:03-5361-7080 (総務課)

WEBからのお問い合わせ

財団や各種サービスについてのお問い合わせ、お見積もりのご依頼、
サービスへのお申し込みはこちらをご覧ください。

お問い合わせ