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MMWR抄訳

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2011/09/23Vol. 60 / No. 37

MMWR60(37):1269-1275
Acute Illnesses Associated With Insecticides Used to Control Bed Bugs - Seven States, 2003-2010

トコジラミに対して使用された殺虫剤に関連した急性疾患-7州、2003~2010年

一般的なトコジラミ(Cimex lectularius)はヒトを含む哺乳類や鳥類の血を吸う昆虫であり、病原媒介生物ではないが不安や不快感、不眠を誘発しQOLを低下させる可能性がある。トコジラミの数と寄生数は世界的に増加しており、トコジラミ駆除用の殺虫剤に対する耐性化も問題になっている。殺虫剤の過剰使用はヒトにとって有害となる可能性があることから、トコジラミ駆除用の殺虫剤に関連した疾患の発症頻度を評価した。2003~2010年のSentinel Event Notification System for Occupational Risk(SENSOR)-PesticidesプログラムとNew York City Department of Health and Mental Hygiene(NYC DOHMH)のデータを分析し、7州(カリフォルニア、フロリダ、ミシガン、ノースカロライナ、ニューヨーク、テキサス、ワシントン)でトコジラミ駆除用の殺虫剤に関連した急性疾患患者111例を同定した。90例(81%)は軽度であり、1例が死亡した。大部分(93%)は個人住宅で発症し、13例(12%)は職業関連であった。99例(89%)はピレスロイド系・ピレスリン系あるいはその両化学物質が関与していた。症状としては、頭痛やめまいなどの神経症状(40%)、上気道の疼痛や刺激感、呼吸困難などの呼吸器症状(40%)、悪心・嘔吐などの消化器症状(33%)が多かった。発症の原因は殺虫剤の過剰使用(18%)、殺虫剤で処理した寝具の洗濯/交換忘れ(16%)、殺虫剤使用時の不適切な注意(11%)が最も多かった。トコジラミ駆除用の殺虫剤に関連した疾患患者の報告数は少ないが、その不適切な使用は有害な影響を及ぼす可能性がある。市民教育のためのトコジラミの非化学的駆除法・トコジラミ寄生の予防法・有効な殺虫剤の慎重な使用法に関するメディアキャンペーンは、殺虫剤関連疾患を減少させる可能性がある。また殺虫剤のラベルを読みやすく、かつ理解しやすくすることも、トコジラミ駆除に関連した疾患の予防に有効と思われる。

References

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