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MMWR抄訳

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2011/03/25Vol. 60 / No. 11

MMWR60(11):333-337
Trends in Tuberculosis - United States, 2010

結核の傾向-アメリカ、2010年

1989 年、アメリカの戦略的結核根絶計画は2010年の年間結核発症率<0.1例/10万人到達という目標を設定した。この報告は、National Tuberculosis Surveillance Systemの2010年のデータの概要と1993年以降の結核の傾向について述べたものである。予備的データによると、2010年のアメリカにおける結核患者の報告数は11,181例、発症率(10万人あたり)は3.6例で、全国報告を開始した1953年以降で最低となった。結核発症率は 2000~2008年に年平均3.8%低下しており(2009年の低下率:11.4%)、2010年の発症率も前年に比べて3.9%低下したが、2010 年の結核根絶国家目標には到達しなかった。州別発症率は0.6例(メイン州)~8.8例(ハワイ州)であり、32州は前年より低下したが、18州とワシントンDCは前年より増加した。4州(カリフォルニア、テキサス、ニューヨーク、フロリダ)は2010年に報告された患者数が500例未満であり、この4州の患者数(5,503例)が全結核患者の49.2%を占めた。アメリカの国内・国外出生者における結核の患者数と発症率はともに低下したが、国内・国外出生者間および人種/民族間の格差は依然として続いていた。国内・国外出生者の結核患者数はそれぞれ4,378例、6,707例であり、発症率は国外出生者が国内出生者に比べて11倍高かった(それぞれ18.1例、1.6例)。また2010年の人種/民族別発症率は前年に比べて非ラテンアメリカ系黒人、ラテンアメリカ系、アジア系、非ラテンアメリカ系白人でそれぞれ8.2%、6.7%、4.0%、2.9%低下したが、非ラテンアメリカ系黒人、ラテンアメリカ系、アジア系の発症率は非ラテンアメリカ系白人に比べてそれぞれ8、7、25倍高かった(それぞれの発症率: 7.0例、6.5例、22.5例、0.9例)。国内出生者における結核発症率の人種/民族間の格差は、非ラテンアメリカ系黒人と非ラテンアメリカ系白人との7倍が最大であった。2009年の多剤耐性結核菌の割合は1.3%(113/8,573株)で、2008年(1.1%:105/9,810株)と同様であった。また2007年の治療開始患者における治療完了率は93.6%であった(2006年:93.0%)。アメリカにおける結核の根絶には、持続的なサーベイランスと特に国外出生者および少数人種/民族に対する結核制御・予防防活動の改善が必要である。

References

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