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MMWR抄訳

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2011/01/28Vol. 60 / No. 3

MMWR60(3):69-71
Lead Poisoning of a Child Associated with Use of a Cambodian Amulet - New York City, 2009 

カンボジア製のお守りに関連した鉛中毒小児の1例-ニューヨーク市、2009年

小児における鉛中毒は予防可能な公衆衛生上の問題であり、神経系の発育に悪影響を及ぼし学習・行動障害を引き起こす可能性がある。アメリカの6歳未満の鉛中毒小児における曝露源は鉛含有塗料が最も一般的であるが、特に移民のコミュニティでは塗料以外の鉛曝露源が増加している。塗料やガソリン中の鉛使用制限により環境中の鉛の量は減少し、6歳未満の小児における平均血中鉛濃度(BLL)は1970年代の14.9μg/dLから2004年には1.9μg/dLに低下した。この報告は、New York City Department of Health and Mental Hygiene(NYC DOHMH)の鉛中毒予防プログラムによって調査が行われた鉛中毒の小児症例を報告する。本症例はカンボジア出身の両親をもつアメリカ生まれの1歳男児であり、ルーチンの血中鉛検査でBLL上昇(10μg/dL)を指摘された。この小児は鉛中毒であったいとこと一緒に住んでいたため生後6ヶ月時にも検査を行っていたが、その時点でのBLLは1μg/dLであった。小児の住んでいる家屋や日常生活の調査を行ったが、鉛曝露源は同定されなかった。3ヶ月後、小児のBLLは20μg/dLに上昇した。2回目の調査で父親は、小児が生後3ヶ月時からヒモに灰色の金属ビーズのついたカンボジア製のお守りを首につけており、それを口に入れていたと報告した。このお守りについていた金属ビーズにおける鉛含有量は450,000mg/kgと非常に高かった。お守りを外した結果、小児のBLLは8日以内に14μg/dLまで、5ヶ月後には5μg/dLまで低下した。以上の経過より、本症例の鉛曝露源はこのお守りの可能性が最も高いと考えた。医療提供者や保健所職員は東南アジア人の鉛曝露源を調査する際に伝統的な習慣を考慮し、東南アジア人の小児でBLL上昇を認めた場合には親にお守りの使用について尋ねるべきである。また東南アジアからの移民に対し、お守りが鉛の曝露源になる可能性があるという情報を提供する必要がある。

References

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