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MMWR抄訳

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2008/08/15Vol. 57 / No. 32

MMWR57(32):869-872
Malaria in Refugees from Tanzania - King County, Washington, 2007

タンザニア難民におけるマラリア-ワシントン州キング郡、2007年

2007年6月27日~10月15日にワシントン州キング郡において発生した、タンザニアの難民キャンプからアメリカに入国してきたブルンジ人難民のマラリア症例(熱帯熱マラリア原虫:3例、卵形熱マラリア原虫:2例)に関する報告。CDCのサーベイランスデータでは、タンザニアからのブルンジ人難民は2007年5月4日~7月7日の間にアメリカ国内34州に1,805名が再定住しており、ワシントン州を含む12の州において29名のマラリア患者が報告されている。CDCは2005年、アメリカ入国以降のマラリアの発症や重度の合併症および死亡の抑制を目的に、アフリカサハラ砂漠周辺国の難民に対して、出国3日前までにアルテミシニンをベースとしたマラリアの予防的治療(artemether-lumefantrineなど)を完了するよう推奨している。タンザニアではInternational Organization for Migration(IOM)により2007年7月より実施されているが、今回のワシントン州におけるマラリア患者はいずれも実施前に出国していた。熱帯熱マラリア原虫による感染例は3歳女児、6歳男児および2歳女児であり、3歳女児は出国前にsulfadoxin-pyrimethamineによる治療を受け、6月12日にアメリカに入国、25日に発症、27日に入院し、atovaquone-proguanilの経口投与により改善、7月2日に退院している。他の2例はartemethere-lumefantrineを出国前に投与されていたが(最終投与はともに9月24日)、それぞれ10月1日、8日に発症、atovaquone-proguanilにより改善し退院した。卵形熱マラリア原虫により感染例は9歳女児と6歳男児、ともに出国前にartemether-lumefantrineが投与されていたが、アメリカ入国後に発症(ともに最終投与7月19日、発症はそれぞれ8月11日、13日)、9歳女児はmefloquineとprimaquine、6歳男児はchloroquineとprimaquineにより改善した。タンザニアからのブルンジ人難民は2007~2008年に10,000名に達すると予測され、今後、予防措置を強化するとともに国内の医療関係者にもマラリア感染についての認識を高めていかなくてはならない。

References

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