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MMWR抄訳

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2008/06/13Vol. 57 / No. 23

MMWR57(23):628-631
Cutaneous Anthrax Associated with Drum Making Using Goat Hides from West Africa - Connecticut, 2007

西アフリカから輸入されたヤギ皮を使用して作られたドラムに関連した皮膚炭疽-コネチカット、2007年

2007年8月29日と8月31日、Connecticut Department of Public Healthは皮膚炭疽の疑いがある2例(ドラム製造者、彼の3人の子供のうちの1人)の報告を受けた。この報告は、公衆衛生局などによって実施された疫学調査と環境調査の結果をまとめたものである。7月22日、ドラム製造者は自宅裏庭の小屋で6月末に購入したヤギ皮を用いて作製した伝統的な西アフリカドラム(djembe drum)を研磨している最中に右前腕に刺すような痛みを感じ、その後自宅2階のバスルームへ行き腕を洗った。2日後、同部位に周囲に浮腫を伴う2cmの無痛性丘疹病変が発現し、その後皮膚病変はリンパ管性拡大を伴って焼痂となった。8月28日に皮膚生検を行いPCR法にてBacillus anthracisが検出されたため、皮膚炭疽の疑いでシプロフロキサシンの投与を受けた。彼の8歳の子供は肩甲骨に1cmの無痛性潰瘍が発現し、皮膚生検検体がPCR法にてB.anthracis陽性であったため、ペニシリンによる治療を受けた。8月31日に実施した疫学調査の結果、ドラム製造者は通常裏庭の小屋での作業中は長袖の作業着を着用し家に入る前に作業着と靴を脱いでいたが、7月22日は半袖の作業着を着ており、作業着を脱がずに家の中に入り2階のバスルームに行っていたことが明らかになった。またドラム作製用の道具以外の物品を時々小屋から自宅内に持ち込んでいた。9月5日、6日に行われた環境調査では、ドラムヘッド25検体(拭き取り検体)中6検体(24%)、獣皮35検体中15検体(42%)、小屋内部のテーブル表面などより採取した16検体全て、自宅内部より採取した72検体中18検体(26%、2階ホールやバスルームにおける吸引検体などを含む)がB.anthracis陽性であった。全ての環境由来分離菌と2例の皮膚生検検体由来分離菌はmultiple-locus variable-number tandem repeat analysis(MLVA)による遺伝子型分析にてMLVA遺伝子型1であった。その後、家屋の消毒などを行った。2例とも後遺症なく症状は消退した。炭疽が動物間で流行している地域より輸入された未処理獣皮を使用した作業は危険であり環境汚染による二次発症例の可能性もあるため、ドラム製造者は現在の消毒ガイドラインを遵守しその発症リスクを低下させる必要がある。

References

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