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MMWR抄訳

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2008/06/06Vol. 57 / No. 22

MMWR57(22):600-603
Hospital-Acquired Pertussis Among Newborns - Texas, 2004

新生児における百日咳の院内感染-テキサス州、2004年

2004年7月10日、テキサス州の小児病院Aのスタッフから乳児6名が百日咳と診断されたとの報告があった。乳児は全例6月4日~16日に同じ地域の総合病院Aにて出生しており、これら6例が確診された後、直ちに総合病院Aの新生児の看護記録が見直され、スタッフの1人(HCW A、24歳女性)が6例全例を新生児室にて直接ケアしていたことが明らかとなった。HCW Aは6月中旬~7月17日、総合病院Aの新生児室に勤務していたが、その間に咳、咳後の嘔吐、呼吸困難などの症状を呈し、また、2~3週間前にカリフォルニア州へ旅行していた。シフト表からさらに4名のスタッフが接触していたことが判明したが、全員PCR法により陰性と診断された。小児病院Aにおいてもスタッフと6~8月に百日咳と診断された4ヶ月未満の乳児29例の検査記録およびカルテをレビューした結果、11例(前出の6例を含む)が総合病院Aで出生し、HCW Aのケアを受けていたが、全例小児病院Aにてエリスロマイシンの投与を受け回復した。PICUに5例、一般病棟に4例、救急外来に1例が入院し、また、救急外来と一般外来にて各1例が治療を受け、入院期間(中央値)は31日間であった。また、5月13日~7月17日に出生した乳児158名中110名のスクリーニング検査では、18名が咳をしていたがPCRは陰性であり(エリスロマイシンを予防的に投与)、他に咳をしていた2例がPCR陽性を示し、家族3名が咳や鼻水などの症状を示したが、PCRは陰性であった。HCW Aは症状が出ている間に113名の新生児をケアしており、うち11名が百日咳と診断され、罹患率は9.7%であった。HCW Aは休暇を取り治療、その後の新たな発症は認めていない。百日咳による新生児死亡は1980~1989年:61例(100万人あたり1.67)、1990~1999年:93例(同2.40)と増加している。新生児へは成人から感染するため、FDAは2005年、Tdapワクチンの成人および思春期年齢への適応を承認し、2006年、Advisory Committee on Immunization Practices(ACIP)は12ヶ月未満の乳児へ直接接触する成人へのTdap接種を推奨している。

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