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MMWR抄訳

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2008/05/30Vol. 57 / No. 21

MMWR57(21):573-577
Primary Amebic Meningoencephalitis - Arizona, Florida, and Texas, 2007

一次アメーバ性髄膜脳炎-アリゾナ、フロリダ、テキサス、2007年

一次アメーバ性髄膜脳炎(PAM)は、淡水環境でみられる自由生活の好熱性アメーバであるNaegleria fowleriの感染により発症する致死性の高い疾患である。感染はN.fowleriを含む水が鼻から入ることにより起こり、その後アメーバは嗅神経を通り脳へ移動する。この報告では、2007年6月~9月に南部3州(アリゾナ、フロリダ、テキサス)で発生したPAM 6症例の調査結果と1937~2007年に報告されたPAM症例のレビューより得られた予備的結果を紹介する。アリゾナ州では14歳の少年が9月14日に発症、9月17日に死亡した。フロリダ州では14歳の少年が6月6日に発症、6月8日に死亡、11歳の少年が8月2日に発症、8月8日に死亡、10歳の少年が8月31日に発症、9月4日に死亡した。テキサス州では8月に12歳の少年が発症から11日後に死亡し、22歳男性が8月29日に発症、9月4日に死亡した。全例が発症前2週間以内に湖やプールで泳いでいた。これら6例の報告を受け、CDCとCouncil of State and Territorial Epidemiologists(CSTE)はNaegleria作業グループを組織し、1937~2007年の米国における全てのPAM症例の報告についてレビューを開始した。予備的結果として、この期間中に121例(0~8例/年)のPAM発症例を確認した。年間発症数が高かったのは1980年(8例)、2002年(7例)、1978、1986、1995、2007年(各6例)であった。患者の年齢中央値は12歳(8ヶ月~66歳)、性別が明らかになった119例中93例(78%)が男性であり、生存者は1例のみであった。曝露は主に南部15州(アリゾナ、アーカンソー、カリフォルニア、フロリダ、ジョージア、ルイジアナ、ミシシッピ、ミズーリ、ネバダ、ニューメキシコ、ノースカロライナ、オクラホマ、サウスカロライナ、テキサス、バージニア)における未処置の温暖な淡水湖あるいは河川で起こり、曝露時期が明らかになった112例中95例(85%)は7月~9月に起こった。PAMによる死亡は一般市民の疾患への関心を高めるため、N.fowleriリスク低下のための情報提供やPAMの診断、治療、症例報告、環境サンプリングに関する最新の一貫したアプローチが必要である。

References

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