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MMWR抄訳

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2007/07/06Vol. 56 / No. 26

MMWR56(26):649-6652
Turtle-Associated Salmonellosis in Humans - United States, 2006-2007

ヒトにおけるカメ関連サルモネラ症-米国、2006~2007年

カメなどの爬虫類はSalmonella属の保有宿主であり、サルモネラ症の感染源であることが知られている。特に小型のカメは健康上のリスクが認識されていない可能性があり、おもちゃのように扱うことができるため乳幼児には危険である。米国では小児サルモネラ感染症との関連から1975年に小型カメ(甲羅の長さが4インチ未満)の販売などを禁止する法律が制定された。制定後カメ関連サルモネラ症患者はかなり減少したが、この規制には例外規定(教育目的の販売など)もあるためその発生は続いている。この報告では、2006年9月以降に州および地方の保健衛生局からCDCに報告されたカメ関連サルモネラ症患者の概要を紹介する。2007年2月20日に授乳量減少と嗜眠を主訴としてフロリダ州の救急診療部を受診した生後3週の女児は、発熱と敗血症性ショックを呈し3月1日に死亡した。患者の脳脊髄液および血液検体と家族が飼っていたい小型カメの糞からSalmonella血清型Pomonaが検出された。この女児患者およびカメ由来分離菌と密接に関連したPFGEパターンをもつS.Pomonaは、2006年10月2日-2007年4月23日に11州(アラバマ、アリゾナ、カリフォルニア、フロリダ、マサチューセッツ、ネバダ、ニューメキシコ、ニューヨーク、ペンシルベニア、サウスカロライナ、テキサス)19例で分離されている。これら患者の年齢中央値は3歳(範囲:2ヶ月-59歳)、発症は2006年9月30日-2007年4月23日であり、インタビューした15例中12例(80%)は発症前7日間にカメと直接・間接的に接触しており、そのうち9例(75%)はペットとしてそのカメを飼っていた。購入情報が得られた6例の購入先はのみの市やペットショップであった。また2006年9月にはオハイオ州の8歳男児とその12歳の兄(1ヵ月後発症)、テネシー州の45歳女性とその7歳の息子が下痢を発症し、これら患者4例と各家族がペットとして飼っていた小型カメからSalmonella I 4,[5],12:i:-が分離された。小型カメは依然としてヒトサルモネラ症の感染源であるため、感染予防戦略の改善が必要である。米国では爬虫類関連サルモネラ感染症の予防を目的とした市民教育が行われているが、カメ関連サルモネラ症予防のための最も効果的な公衆衛生活動は小型カメの販売禁止と思われる。

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