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MMWR抄訳

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2006/11/10Vol. 55 / No. 44

MMWR55(44): 1193-1197
State Medicaid Coverage for Tobacco-Dependence Treatments - United States, 2005

タバコ依存症治療に対する州のMedicaid補償範囲-米国、2005年

2005年、米国の約4,100万人は、低所得者へ連邦と州が出資する医療プログラムのMedicaidを通じて健康保険に加入している。成人Medicaid受給者の推定29%は、2004年において喫煙者であった。2000年の公衆衛生局(PHS)診療ガイドラインは、この治療のために薬物療法(塩酸ビュープロピオン、ニコチンパッチ、ガム、吸入薬、点鼻薬)およびカウンセリング(個人、グループ、電話)に保険を適用するよう推奨している。2010年国民健康目標は、全51州のMedicaidプログラムで、タバコ依存症に対して根拠に基づく治療の補償範囲を拡大することである。Medicaidよるタバコ依存症治療の補償タイプは1998年から報告されており、最近では2003年に関してカリフォルニア大学バークレイ校のCenter for Health and Public Policy Studiesによる州調査から報告されている。1994年からの補償タイプと補償範囲については、全州やコロンビア特別区を2005年に再調査している。この報告は、その調査結果を要約し、2005年12月31日時点で1)38州のMedicaidプログラムは受給者に対し一部のタバコ依存症治療(カウンセリングあるいは薬物療法)を補償し、2)4州は妊娠女性のみを補償し、3)1州(オレゴン)は2000年PHSガイドラインで推奨された全薬物療法およびカウンセリングを補償し、さらに4)7州(オレゴンを含む)は全推奨薬物療法および少なくとも1種類のカウンセリングを補償した。2010年国民健康目標を達成するために、州はタバコ依存症治療に対するMedicaidによる補償を適用、あるいは拡大することが必要である。2005年、調査はタバコ依存症治療の補償範囲について24項目の質問が含まれ、補償範囲を報告した42州のうち、合計41州(98%)は解説資料、16州(38%)は調査回答と一致する詳細な治療の資料を備えていた。また、合計38州(75%)のMedicaidプログラムは、全Medicaid受給者に少なくとも1種類のタバコ依存症治療(薬物療法あるいはカウンセリング)を補償の範囲とし、追加の4州も少なくとも1種類のタバコ依存症治療を範囲としたが、妊娠女性のみを対象とした。2005年のMedicaid受給者に少なくとも1種類を範囲とする全38州は、ジェネリックの塩酸ビュープロピオンであるZybanR(36州)、ニコチン点鼻薬(28州)、ニコチン吸入薬(28州)、ニコチンパッチ(33州)、ニコチンガム(31州)を含む何らかの薬物療法の補償タイプを範囲とした。2003年から2005年、2州(ロードアイランド、サウスカロライナ)は薬物療法の範囲を追加し、3州(アーカンソー、ノースカロライナ、ユタ)は薬物療法の現存範囲を拡大した。数件の補償削減も見られ、ニュージャージー州は過去に対象としていた7種類のタバコ依存症治療を除外し、2州(メイン、メリーランド)は1種類の薬物療法を除外した。

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