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MMWR抄訳

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2006/05/26Vol. 55 / No. 20

MMWR55(20): 559-563
Update: Multistate Outbreak of Mumps - United States, January 1-May 2, 2006

最新情報:おたふくかぜの多州にわたる発生-米国、2006年1月1日~5月2日

CDCと州、地方保健局は、2005年12月にアイオワ州で始まり、2006年5月2日時点で少なくとも10州がさらに加わったおたふくかぜ発生の調査を継続している。この報告では、これらの11州からCDCへ報告された予備データを要約し、発生中のおたふくかぜの予防と抑制のために勧告を行っている。おたふくかぜの症例は、National Notifiable Diseases Surveillance System(NNDSS)を通して報告義務がある。NNDSS報告は、毎週、CDCにコンピューターで伝送される。年令、性、症状発生日、ワクチン接種状況、病気の合併症など各々の例に関する情報が含まれている。この報告に含まれるおたふくかぜの症例は、1月1日(MMWR1週)から4月29日(MMWR17週)までに発生したものであり、アイオワ州と10州からNNDSS(あるいはアイオワ州おたふくかぜ発生固有報告システム)を通じて5月2日時点でCDCに報告されたものである。報告されたおたふくかぜの症例は疫学的に多州にわたる発生につながっていた。NNDSSを通じて報告された症例に加えて、この発生期間に迅速に情報を伝えるため、州は収集されたおたふくかぜの症例、おたふくかぜによる入院、合併症をCDCに一週間ごとに報告した。2006年5月2日までこのような方法で報告された症例は、またこの報告に含まれる。1月1日から5月2日までの間、11州ではおたふくかぜの症例を2,597件報告した。おたふくかぜの多くの症例(1,487件[57%])はアイオワ州から報告されている。以下、カンサス(371)、イリノイ(224)、ネブラスカ(201)、ウイスコンシン(176)であった。2,597症例中、1,275(49%)は確認され、915(35%)は可能性があり、287(11%)は疑わしかった。患者の年令がわかる2,597症例のうち2,067(80%)例における年令は、中央値が21才であった。耳下腺炎は1,327名の患者のうち870名(66%)の報告があった。おたふくかぜの合併症と入院に関するデータは不完全である。しかし、合併症は精巣炎27、髄膜炎11、脳炎4、難聴4などであった。25症例の入院が報告されたが、十分なデータは提供されなかった。報告されたおたふくかぜ患者のワクチン接種状況として、アイオワ州では予備的ワクチン接種データは2006年5月3日まで報告された。1,192名の患者のうち69名(6%)はワクチン未接種であった。141名(12%)は、はしか、おたふくかぜ、風疹(MMR)ワクチンの1投与を受けていた。607名(51%)はMMRの2投与を受けていた。

References

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