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MMWR抄訳

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2006/03/31Vol. 55 / No. 12

MMWR55(12):341-343
Update: Influenza Activity - United States, March 12-18, 2006

最新情報:インフルエンザの動向-アメリカ、2006年3月12日~18日

2006年3月12日-18日において、広範囲のインフルエンザ流行が報告された州は23州に減少し、14州にて地域的、8州にて局所的、5州にて散発的な流行が報告されている。また検査検体のインフルエンザウイルス陽性率はアメリカ全体で減少した。過去3週間(9-11週)の検査検体は南大西洋地域にて34.0%、中部東南地域にて30.4%であった。2006年3月12日-18日において、アメリカのWHO協力研究所とNational Respiratory and Enteric Virus Surveillance System(NREVSS)研究所は3,092検体についてインフルエンザウイルス検査を行い、655検体(21.2%)が陽性であった。このうち159株はインフルエンザA(H3N2)型、33株はインフルエンザA(H1N1)、255株はサブタイプ分析されていないインフルエンザA型、208株はインフルエンザB型であった。2005年10月2日以降に検査された103,188検体中12,298検体(11.9%)がインフルエンザ陽性であり、このうち11,049株(89.8%)はインフルエンザA型、1,249株(10.2%)はインフルエンザB型であった。またサブタイプ分析したA型4,578株中4,404株(96.2%)はA(H3N2)型、174株(3.8%)はA(H1N1)型であった。3月12日-18日、肺炎およびインフルエンザ(P&I)による死亡者は122 Cities Mortality Reporting Systemに報告された全死亡者の7.8%を占めたが、その割合は流行閾値(8.2%)を下回った。インフルエンザ様疾患(ILI)による受診率(2.5%)は全国的基準値の2.2%を超えていた。18歳未満の米国住民におけるインフルエンザによる死亡は2005年10月2日-2006年3月18日に16例報告された。Emerging Infections Programによると、2005年10月1日-2006年3月4日の0-4歳の小児、5-17歳の児童におけるインフルエンザによる入院率はそれぞれ1.44、0.19/1万人であった。またNew Vaccine Surveillance Networkによると、2005年10月30日-2006年3月4日の0-4歳の小児におけるインフルエンザによる入院率は2.1/1万人であった。鳥インフルエンザA(H5N1)ウイルスに関してはアメリカではヒト感染例は確認されていないが、WHOには2003年12月-2006年3月24日にヒト感染例が186例報告され、このうち105例(56%)が死亡した。これら感染例はアゼルバイジャン、カンボジア、中国、インドネシア、イラク、タイ、トルコおよびベトナムからの報告であり、ヒトからヒトへの感染は確認されていない。

References

  • Ungchusak K, Auewarakul P, Dowell SF, et al. Probable person-toperson transmission of avian influenza A (H5N1). N Engl J Med 2005;352:333-40.

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