ホームIMICライブラリMMWR抄訳2006年(Vol.55)最新情報:インフルエンザの動向-アメリカ、2006・・・
2006/03/03Vol. 55 / No. 8
MMWR55(8):210-212
Update: Influenza Activity - United States, February 12-18, 2006
2006年2月12日-18日において、広範囲のインフルエンザ流行が報告された州は17州に増え、18州において地域的、10州にて局所的、4州にて散発的な流行が報告されている。また検査検体のインフルエンザウイルス陽性率はアメリカ全体で上昇した。過去3週(第5-7週)においては中部東北地域では31.2%、太平洋岸地域にて10.5%の陽性率であった。2006年2月12日-18日において、アメリカのWHO協力研究所とNational Respiratory and Enteric Virus Surveillance System(NREVSS)研究所は2,864検体についてインフルエンザウイルス検査を行い、437検体(15.3%)が陽性であった。このうち116株はインフルエンザA(H3N2)型、6株はインフルエンザA(H1N1)、288株はサブタイプ分析されていないインフルエンザA型、27株はインフルエンザB型であった。2005年10月2日以降に検査された73,094検体中6,174検体(8.4%)が陽性であり、このうち5,905株(95.6%)はインフルエンザA型、269株(4.4%)はインフルエンザB型であった。またサブタイプ分析したA型2,674株中2,640株(98.7%)はA(H3N2)型、34株(1.3%)はA(H1N1)型であった。2月12日-18日、肺炎およびインフルエンザ(P&I)による死亡例は122 Cities Mortality Reporting Systemに報告された全死亡例の7.3%を占め、流行閾値(8.3%)を下回った。インフルエンザ様疾患(ILI)による受診率(2.8%)は全国的基準値の2.2%を超えていた。18歳未満の米国住民におけるインフルエンザによる死亡は2005年10月2日-2006年2月11日に14例報告された。Emerging Infections Programによると、2005年10月1日-2006年2月4日の0-4歳、5-17歳の小児におけるインフルエンザ入院率はそれぞれ0.78、0.04/1万人であった。またNew Vaccine Surveillance Networkによると、2005年10月30日-2006年2月4日の0-4歳の小児におけるインフルエンザ入院率は0.33/1万人であった。鳥インフルエンザA(H5N1)ウイルスのアメリカにおけるヒト感染例は確認されていないが、WHOには2003年12月-2006年2月27日にヒト感染例が173例報告され、このうち93例(54%)が死亡した。これら感染例はカンボジア、中国、インドネシア、イラク、タイ、トルコ、ベトナムからの報告であった。A(H5N1)ウイルスのヒトからヒトへの感染は確認されていない。
Copyright © 2013 International Medical Information Center. All Rights Reserved.