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MMWR抄訳

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2006/01/20Vol. 55 / No. 2

MMWR55(2):32-35
Surveillance in Hurricane Evacuation Centers - Louisiana, September-October 2005

ハリケーン避難所におけるサーベイランス-ルイジアナ州、2005年9月~10月

2005年8月29日、ハリケーンカトリーナはルイジアナ州ニューオーリンズの南東部に上陸した。カトリーナ上陸前、ニューオーリンズとその周辺地域には強制的な避難命令が出されており、この避難命令とその後の洪水のため約40万人の住民が避難した。8月28日には約5万人がルイジアナ州内の避難所(EC)への移動を開始した。9月8日、Louisiana Department of Health and Hospitals、Office of Public Health(LAOPH)は米国赤十字社(ARC)、U.S. Public Health Serviceと協力し、州のECにおいて伝染性疾患のサーベイランスを開始した。また同時に慢性疾患や負傷、精神衛生状態についてのデータも収集した。この報告は、ECサーベイランスシステムの概要と調査結果をまとめたものである。9月8日-10月26日、サーベイランスチームは39,217名のデータが記載された2,975枚の調査用紙を受け取った。この期間中、確認された489ヶ所のECのうち297ヶ所(61%)が1枚以上の調査用紙を提出した。また平均して避難住民の33%が毎日サーベイランスを受け、23%のECがサーベイランス結果を毎日報告した。伝染性疾患としてはインフルエンザ様疾患と皮疹の頻度が最も多かった。避難住民の31%は慢性疾患を有しており、9%は精神衛生上の問題を有していた。ECサーベイランスシステムはECスタッフがLAOPHに伝染性疾患のアウトブレイクの可能性や、他の健康上の問題に関して注意を喚起するための報告システムである。多数の住民避難を必要とする大規模な災害時には、州および全国的な災害対策として同様のサーベイランス実施を取り入れるべきである。

References

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