ミフェプリストンと膣内ミソプロストールによる人工妊娠中絶後のClostridium sordelliiトキシックショック症候群－アメリカおよびカナダ、2001～2005年

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MMWR抄訳

2005/07/29Vol. 54 / No. 29

MMWR54(29):724－725
Clostridium sordellii Toxic Shock Syndrome After Medical Abortion with Mifepristone and Intravaginal Misoprostol - United States and Canada, 2001-2005

ミフェプリストンと膣内ミソプロストールによる人工妊娠中絶後のClostridium sordelliiトキシックショック症候群－アメリカおよびカナダ、2001～2005年

2005年7月19日、FDAはアメリカにおいてMifeprex(ミフェプリストン)と膣内ミソプロストールによる人工妊娠中絶後に死亡した女性4例を報告した。これら4例中2例は2003年、1例は2004年、1例は2005年に死亡した。2例はトキシックショックに一致する症状を示し、グラム陽性の毒素形成性嫌気性菌であるClostridium sordelliiによる子宮内膜感染症のエビデンスを認めた。さらに2001年にカナダで、ミフェプリストンとミソプロストールによる人工妊娠中絶後にC.sordelliiトキシックショック症候群を発症し死亡した1例が報告されていた。これらC.sordellii感染症3例では発熱がみられず、難治性低血圧症と多様な滲出液、血液濃縮、顕著な白血球増加を認めた。C.sordelliiは、妊娠関連トキシックショック症候群の原因として報告されている。現在、FDA、CDC、州および地域健康局は2004年と2005年の死亡例について調査中である。分娩後あるいは中絶後にトキシックショック症候群が疑われた患者に対する経験治療では、Clostridium属に活性を示す抗菌薬を使用する必要がある。

References

Food and Drug Administration. FDA Public Health Advisory: sepsis and medical abortion. Rockville, Maryland: Food and Drug Administration, Center for Drug Evaluation and Research; 2005. Available at ＜http://www.fda.gov/cder/drug/advisory/mifeprex.htm＞.
Sinave C, Le Templier G, Blouin D, Leveille F, Deland E. Toxic shock syndrome due to Clostridium sordellii: a dramatic postpartum and postabortion disease. Clin Infect Dis 2002;35:1441-3.
McGregor JA, Soper DE, Lovell G, Todd JK. Maternal deaths associated with Clostridium sordellii infection. Am J Obstet Gynecol 1989;161:987-95.