ホームIMICライブラリMMWR抄訳2005年(Vol.54)最新情報:インフルエンザ活性-アメリカおよび全世界・・・
2005/07/01Vol. 54 / No. 25
MMWR54(25):630-634
Update: Influenza Activity - United States and Worldwide, 2004-05 Season
2004年10月-2005年5月のインフルエンザシーズンにおいて、インフルエンザA(H1)型、A(H3N2)型、およびB型ウイルスが全世界で敷衍し、インフルエンザA(H3N2)型が優位を占めた。以下、2004-05年におけるアメリカおよび全世界のインフルエンザ活性について報告する。インフルエンザ活性は、10-12月半ばの低レベルから1月にかけて次第に上昇し、2月半ばにピークを迎えた。インフルエンザA(H3N2)型ウイルスが一番優位であったが、3月下旬から5月にかけてインフルエンザB型ウイルスがA型ウイルスよりも優位になった。A(H1)型ウイルスもわずかに確認された。2004年10月3日-2005年5月21日、World Health Organization(WHO)とNational Respiratory and Enteric Virus Surveillance System(NREVSS)は、アメリカにおいて157,759のインフルエンザウイルスを発見し、そのうち23,549(14.9%)が陽性であった。また、陽性ウイルスのうち、17,750(75.4%)がインフルエンザA型であり、5,799(24.6%)がB型であった。CDCは、2004年10月1日以降アメリカで収集された、インフルエンザウイルス1,075のうち、11のインフルエンザA(H1N1)型ウイルス、709のインフルエンザA(H3N2)型ウイルス、355のインフルエンザB型ウイルスを抗原的に区別した。州および地域の疫学者によると、インフルエンザ活性は2005年2月19日で終わる週にピークを迎え、30州で幅広いインフルエンザ活性を経験し、13州で地域的な活性が報告された。合計42州とニューヨーク市が最低1週間以上の幅広いインフルエンザ活性を報告した。一方、2005年5月7-21日までの第18-20週においては、いずれの州も地域的またはローカルなレベルにおける広範な活動は報告されなかった。Emerging Infections Program(EIP)とNew Vaccine Surveillance Network(NVSN)の2機関により、インフルエンザ関連の疫病入院が調査された。2004年10月1日-2005年4月30日、0-4歳の児童のインフルエンザ関連の入院率は1万人中7.0人(NVSN報告)および3.1人(EIP報告)であった。また、EIPによれば、5-17歳の児童のインフルエンザ関連入院率は1万人中0.6であり、0-17歳の児童における入院率は1万人中1.3であった。2004年10月、インフルエンザ関連による小児(18歳未満)の死亡数は、全国的に顕著な状況となり、2004-05年のインフルエンザシーズンに、16州において36の小児死亡例が報告された。すべての死亡例は、2005年1-6月に報告されている。また、2004年1月-2005年6月28日、鳥インフルエンザA(H5N1)型のヒト感染が108例報告され、ベトナム、タイ、カンボジアにおいて、54の死亡例が報告された。
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