麻疹コントロールの進展－ザンビア,1999～2004年

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MMWR抄訳

2005/06/17Vol. 54 / No. 23

MMWR54(23):581－584
Progress in Measles Control - Zambia, 1999-2004

麻疹コントロールの進展－ザンビア,1999～2004年

ザンビアでは1991年から1999年まで毎年1,698－23,518例の麻疹患者が報告され、麻疹は5歳未満の小児における主要な罹病および死亡原因の1つであった。1999－2004年、ザンビアではいくつかの麻疹コントロール戦略が試みられた。1999年、ザンビアではルーチンでの生後9ヶ月の乳児への麻疹ワクチン1回接種に加え、都市部の4ヶ所の施設にて生後9ヶ月から4歳までの小児を対象とした麻疹の補充予防接種活動(SIA)を実施した。2000年には、全国72郡のうち約半数の郡で生後9ヶ月から4歳までの小児を対象としたSIAを実施した。2003年には、麻疹コントロール加速戦略としてルーチンでのワクチン接種を強化した。また全国規模のSIAとして、6月に生後6ヶ月から14歳の全ての小児を対象とした2回目の予防接種を実施し、その後症例ベースのサーベイランスを開始した。1歳未満の小児におけるワクチン接種率は1999年の74%から2000－2004年には95%になった。1999－2003年における麻疹疑い例の数は16,793例(2003年)－33,628例(2001年)であった。2003年6月のSIA後、2003年後期(6月－12月)の麻疹症例数は1999－2002年の同時期の平均症例数に比べ87%減少した(2,315例対18,220例)。その低下傾向は2004年も続き、2004年の麻疹疑い例は3,425例であった。年齢別にみた場合、1999－2004年の麻疹発症率は5歳未満が5歳以上に比べ3－5倍高かった。麻疹死亡例は1999－2002年は毎年平均217例(前期110例、後期107例)、2003年は前期86例、後期12例、2004年は前期0例、後期3例報告された。2004年の麻疹死亡例数は1999－2002年の平均症例数に比べ99%減少した。ザンビアでは2003年の全国的キャンペーン後、麻疹死亡例はほとんどみられなくなり、麻疹発生数も著明に減少した。この良好な状況をさらに進展させるためには、ルーチンでの高いワクチン接種率(90%以上)の維持などの努力が必要である。

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