10月3日―2月19日、WHOおよびNational Respiratory and Enteric Virus Surveillance System(NREVSS)が呼吸器検査をした83,753検体のうち11,547検体(13.8%)がインフルエンザウイルス陽性を示した。週単位の陽性率は0.7―26.7%であり、12月19―25日の週に初めて10.0%を越えた。2001―2002、2002―2003および2003―2004年期のピーク陽性率はそれぞれ24.9%―34.7%であった。1月30日―2月19日における地域別陽性率は太平洋地域:8.9%―東北中央部(イリノイ、インディアナ、ミシガン、オハイオ、ウイスコンシン州):42.7%であった。10月3日以降同定されたインフルエンザウイルス11,547株中、9,773株(84.6%)はインフルエンザウイルスA型、1,774株(15.4%)はインフルエンザウイルス B型で、A型のサブタイプ(3,001株)の分析では、2,990株(99.6%)はA(H3N2)型、11株(0.4%)はA(H1)型であった。中部大西洋およびニューイングランド地域ではそれぞれ95%、94%、太平洋地域では60%、東南中央部では88%がA型であった。抗原解析では、320株のうち228株(71.8%)がA(H3N2)型、2株(＜1%)がA(H1N1)型、90株(28.1%)がB型であった。A(H3N2)型ウイルス228株のうち125株(54.8%)がA/Fujian/411/2002様、103株(45.2%)がA/California/7/2004、B型90株では66株(73.3%)がB/Shanghai/361/2002様、5株(5.6%)がB/Shanghai/361/2002、19株(21.1%)がB/Victoria/2/87株と確定された。また、インフルエンザ活性の確認範囲は、2005年2月19日の時点で国内33州にて広範囲活性、15州で地域的活性、2州およびNYC、DCにて局所的活性が報告されている。10月3日―2月19日におけるインフルエンザ様疾患(ILI)による受診率は1.0%―5.7%であり、2月19日の週は5.7%、6週間連続して基準値2.5%を越えている。2001―2002、2002―2003および2003―2004年期のILIピーク受診率は3.2%―7.6%であった。New Vaccine Surveillance Network(NVSN)調査による3都市(シンシナティ、ナッシュビル、ローチェスター)における5歳未満の小児のインフルエンザによる入院率は、10月3日―2月5日にて10万人あたり2.0(2002―2003年期:3.7、2003―2004年期:12.0)であり、Emerging Infections Program(EIP)調査による11の大都市部における18歳未満の小児の入院率は、10月1日―2月5日にて10万人あたり0―4歳:0.81、5―17歳:0.11(2003―2004年期:0―4歳:0.8、5―17歳:0.8)であった。また、122都市の死亡報告システムによる肺炎およびインフルエンザ(P&I)による死亡率は、2月19日の週に8.5%となり、流行閾値8.2%を越えている。さらに2月19日時点で9州にて9名の小児がインフルエンザのため、いずれも1月―2月に死亡している。