ホームIMICライブラリMMWR抄訳2004年(Vol.53)成人血中鉛の疫学とサーベイランス-アメリカ,200・・・
2004/07/09Vol. 53 / No. 26
MMWR53(26):578-582
Adult Blood Lead Epidemiology and Surveillance - United States, 2002
CDCの州別Adult Blood Lead Epidemiology and Surveillance(ABLES)プログラムは、研究所が報告した成人の血中鉛値(BLL)について追跡調査を行っている。2010年国民健康目標の1つは、BLLが25μg/dL以下の成人数を0にすることである。またABLESの第2のポイントとなるBLLは40μg/dL以上である。これは、それ以下であればOccupational Safety and Health AdministrationがBLL上昇により離職した労働者に職場復帰を許可するレベルであり、鉛曝露による健康への影響についての医学的評価が毎年必要とされるレベルである。2002年、ABLESは概要データではなく個人的データを収集し始めた。この報告では、2002年のABLESデータとして全国的な鉛曝露の現状、作業場および作業場以外での曝露源、州別分布のデータを紹介する。2002年、BLLが25μg/dL以上の成人は35州から10,658例報告された(2001年:23州、9,943例)。16歳以上の雇用者10万人あたりの州別年間鉛曝露発生率(BLL:25μg/dL以上)は、2002年は平均10.1で2001年(12.3)より18%減少した。またBLLが25μg/dL以上の10,658例のうち1,854例はBLLが40μg/dL以上であった(2001年:2,009例)。2002年の州別年間鉛曝露発生率(BLL:40μg/dL以上)は平均1.7で2001年(2.7)より37%減少した。鉛曝露成人の約95%は職業関連であり、94%が男性で、91%は25―64歳であった。鉛曝露発生率(BLL:25μg/dL以上)が雇用者10万人あたり10人以上であった州は、中西部と北東下部に集中していた。1994年以降BLL高値の成人数の全国的な減少は2002年も持続していたが、2010年国民健康目標の達成には特に作業環境におけるより強力な鉛曝露防止活動が必要である。
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