ホームIMICライブラリMMWR抄訳2003年(Vol.52)結腸直腸癌教育に関する公共サービス情報のテレビ放映・・・
2003/03/14Vol. 52 / No. 10
MMWR52(10) : 196- 199
Donated Television Airplay of Colorectal Cancer Education Public Service Announcements - United States, 1999-2002
1999年、U.S. Department of Health and Human Services(DHHS)は結腸直腸癌の予防および早期発見対策の一環としてスクリーニングの重要性を広く認識させることを目的に、50歳以上の成人を対象とした結腸直腸癌に関する公共サービス情報(PSAs)をテレビ放映を通じて提供する”Screen for Life : National Colorectal Cancer Action Campaign”(SFL)を開始した。CDCもCenters for Medicare&Medicaid Servicesとともに1999年3月からSFLを開始、さらに2000年7月(第2期 : 2001年2月まで)および2001年3月(第3期 : 2002年2月まで)に新しいキャンペーンを展開した。いずれも結腸直腸癌が癌関連死の第2位を占め、スクリーニングにより命を救うことができ、切除可能な前癌状態のポリープを発見することができるというメッセージを盛り込んでいる。キャンペーン放映の調査のため、CDCは国内210全てのU.S. Designated Market Areas(DMAs)にある約1,000の放映局、75の地方および全国ケーブルチャンネルのPSA放映のコード、放映時間帯、日付、曜日、放映局のコールサインおよびPSA名とその放映時間をモニターし、PSAが視聴された回数(オーディエンスインプレッション)およびコマーシャル価値を推定し、毎月分析した。1999年3月-2002年2月、PSAは計41,624回放映され、オーディエンスインプレッションは74,900万回、コマーシャル価値は430万ドルと推定された。オーディエンスインプレッションは第2期で、放映回数は第3期で最も多く、各期とも開始から3-4ヶ月以内にピークとなり、その後緩やかに減少、各期のピークは前期のピークを上回っていた。3年間で、DMAの94%がPSAを1回以上(1-4,578回)放映した。第3期の放映パターンは41,624回のうち17,061回(41%)が日中(6 : 00am-7 : 59pm)、2,144回(5%)がゴールデンアワー(8 : 00pm-10 : 59pm)、22,419回(54%)が夜間(11 : 00pm-5 : 59am)で、オーディエンスインプレッションは日中 : 41,500万回(55%)、ゴールデンアワー : 9,700万回(13%)、夜間 : 23,600万回(32%)であった。第3期には国内の23州がSFLを導入したが、結腸直腸癌発症率への影響はまだ認められていない。CDCは今後もSFL PSAの放映を継続し、結腸直腸癌スクリーニング施行率に対する影響を検討する予定である。
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