多くの州における粉末牛肉摂取による大腸菌O157 : H7感染症のアウトブレイク－米国，2002年6～7月

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MMWR抄訳

2002/07/26Vol. 51 / No. 29

MMWR51(29) : 637-639,2002
Multistate Outbreak of Escherichia coli O157 : H7 Infections Associated with Eating Ground Beef - United States, June-July 2002

多くの州における粉末牛肉摂取による大腸菌O157 : H7感染症のアウトブレイク－米国，2002年6～7月

2002年7月、Colorado Department of Public Health and Environment(CDPHE)はコロラド州住民における大腸菌O157 : H7感染症のアウトブレイクを確認した。この報告は、コロラド州および他の6州で確認された患者28例の疫学調査および検査所見をまとめたものである。コロラド州では、6月13日から7月7日に発症した18例(1－72歳)より培養法にて大腸菌O157感染が確認され、2酵素分析にて分離菌がアウトブレイクパルスフィールドゲル電気泳動パターンと一致した。さらに溶血性尿毒症症侯群(HUS)と診断された2例がこのアウトブレイクと疫学的に関連していたが、検査にて大腸菌O157感染は確認されなかった。18例中16例が発症前7日間に粉末牛肉を食べていることが明らかになり、患者の家から集めた開封済粉末牛肉の培養により大腸菌O157が検出された。CDPHEの調査により、この粉末牛肉はConAgra Beef Companyにより5月31日に製造されたことが判明した。6月30日、ConAgra Beef Companyは5月31日に製造された粉末牛肉製品の全国的な回収を行った。疫学データと分子サブタイピングに基づき、さらに6州(カリフォルニア、アイオア、ミシガン、サウスダコタ、ワシントン、ワイオミング)でコロラド州患者集団に関連した大腸菌O157感染症8例が確認された。全体で現在までに7例が入院し、5例はHUSを発症している。その後、回収は4月12日から6月29日に製造された新鮮および凍結粉末牛肉と4月12日から7月11日に製造された牛肉附属品(trimmings)にまで拡大された。この大腸菌O157感染症のアウトブレイクは、疫学調査における分子サブタイピングを含めた日常的な公衆衛生サーベイランスの重要性を示唆する。

References

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