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小児非ホジキンリンパ腫

概説

このセクションの要点
  • 小児非ホジキンリンパ腫とはリンパ系に悪性(がん)細胞が認められる病気です。
  • 小児非ホジキンリンパ腫には4つの主要なタイプがあります。
  • 小児非ホジキンリンパ腫を疑う症状としては、呼吸問題とリンパ節腫脹があります。
  • 小児非ホジキンリンパ腫を発見し、診断するために、全身およびリンパ系の検査が用いられます。
  • 諸条件により予後(治癒の可能性)や治療法の選択が変わります。

小児非ホジキンリンパ腫とはリンパ系に悪性(がん)細胞が認められる病気です。

リンパ系は免疫系の一部で、次の部分から構成されています:
リンパ液:
無色の水のような液体で、リンパ系を通って移動し、リンパ球と呼ばれる白血球を運搬します。リンパ球は感染症や腫瘍の増殖から身体を保護します。
リンパ管:
身体の異なる部分からリンパ液を集め、血流に戻す薄い管からなるネットワークです。
リンパ節:
小さな豆のような構造をしており、リンパ液中の物質をろ過し、感染症や疾患に対抗する上で役立つ白血球を貯蔵しています。リンパ節は全身にわたって認められるリンパ管のネットワークに沿って成長します。リンパ節の塊は腋窩、骨盤、頸部、腹部、鼠径部に認められます。
脾臓:
リンパ球をつくり、血液をろ過し、血球を保存し、古い血球を破壊する器官です。脾臓は胃の近くの腹部左側にあります。
胸腺:
リンパ球が成長し、増殖する器官です。胸腺は胸骨後方の胸部にあります。
扁桃:
咽頭内にあるリンパ組織の2つの小さな塊りです。扁桃はリンパ球をつくります。
骨髄:
大きな骨の中心にある柔らかいスポンジ状の組織です。骨髄は白血球、赤血球および血小板をつくります。
リンパ組織は全身にわたって認められるので、小児非ホジキンリンパ腫は身体のほぼすべての部位に生じる可能性があります。がんは肝臓および他の多くの器官、組織に拡がる可能性があります。

非ホジキンリンパ腫は成人と小児の両方に生じる可能性があります。しかし、成人に対する治療法は小児に対する治療法とは異なります(成人の治療についての詳しい情報は、PDQの成人非ホジキンリンパ腫の治療に関する項目を参照してください)。

小児非ホジキンリンパ腫には4つの主要なタイプがあります。

顕微鏡下で細胞がどのようにみえるかによってリンパ腫のタイプが特定されます。 小児非ホジキンリンパ腫には以下のような4つの主要なタイプがあります:
  • B細胞非ホジキンリンパ腫(バーキットおよびバーキット様リンパ腫)およびバーキット白血病
  • びまん性B大細胞リンパ腫
  • リンパ芽球性リンパ腫
  • 未分化大細胞リンパ腫
小児に生じる他のタイプのリンパ腫があります。それらには以下が含まれます:
  • 弱くなった免疫システムに伴って発症するリンパ増殖性疾患(LPD)
  • 成人に比べ、小児に起るのは、まれである非ホジキンリンパ腫。

小児非ホジキンリンパ腫を疑う症状としては、呼吸問題とリンパ節腫脹があります。

小児非ホジキンリンパ腫によって、以下の症状や他の症状などがみられることがあります。他の状況でも同様の症状がみられることがあります。あなたのお子さんに以下の症状が1つでもみられた際には医師の診察を受けてください:
  • 呼吸困難
  • 喘鳴
  • 甲高い呼吸音
  • 頭頸部、上半身、腕の腫脹
  • 嚥下困難
  • 頸部、腋窩、胃または鼠径部におけるリンパ節の無痛性腫脹
  • 睾丸に無痛性のしこりまたは腫脹
  • 原因不明の発熱
  • 原因不明の体重減少
  • 寝汗

小児非ホジキンリンパ腫を発見し、診断するために、全身およびリンパ系の検査が用いられます。

以下の試験や手法が用いられます:
理学的所見および既往歴:
全身を調べて、一般的健康状態をチェックするとともに腫瘤または増殖など疾患徴候をチェックします。また患者さんの生活習慣や過去の疾患、治療の病歴についても調べます。
生検:
細胞または組織を採取して病理医が顕微鏡下で観察し、疾患の徴候を調べます。下記の種類の生検のうちいずれかが行われます:
  • 切除生検:腫瘤リンパ節または疑わしい組織全体を摘出します。
  • 切開生検:腫瘤リンパ節または組織サンプルを部分的に摘出します。
  • コア生検:組織やリンパ節の一部を幅広の針により摘出します。
  • 細針穿刺吸引(FNA)生検:組織やリンパ節を細い針により摘出します。
  • 骨髄吸引および生検:寛骨または胸骨に中空の針を挿入して骨髄、血液および骨の小片を摘出します。
免疫組織化学検査:
がん組織サンプルに抗体、染色液、放射性同位体などの物質を添加して特定の抗原について調べるための臨床検査です。この種の検査は異なる種類のがんにおける相違を見分けるために用いられます。
細胞遺伝学的分析:
サンプル組織の細胞を顕微鏡下で観察し、染色体に変化があるかどうかを調べるための臨床検査です。
内視鏡検査:
異常部位を調べるために体内の器官および組織を調べる方法です。皮膚の切開部(切り口)または口など身体の開放部から内視鏡を挿入します。内視鏡は観察するためのライトとレンズの付いた細くてチューブ状の器具です。組織またはリンパ節のサンプルを摘出するための器具が付けられているものもあります。そのサンプルを顕微鏡下で観察し、疾患の徴候がないか調べます。
縦隔鏡検査:
異常部位を調べるために肺の間の領域にある器官、組織およびリンパ節を調べる外科的方法です。胸骨の先端に切開部(切り口)を作り、縦隔鏡を胸部に挿入します。縦隔鏡は観察するためのライトとレンズの付いた細くてチューブ状の器具です。組織またはリンパ節のサンプルを摘出するための器具が付けられているものもあります。そのサンプルを顕微鏡下で観察し、疾患の徴候がないか調べます。
前縦隔切開術:
異常部位を調べるために肺、胸骨、心臓との間の領域にある器官および組織を調べする外科的手法です。胸骨の横に開口部(切り口)を作り、縦隔鏡を胸部に挿入します。縦隔鏡は観察するためのライトとレンズの付いた細くてチューブ状の器具です。組織またはリンパ節のサンプルを摘出するための器具が付けられているものもあります。そのサンプルを顕微鏡下で観察し、疾患の徴候がないか調べます。この方法は、チェンバレン手法とも呼ばれます。
胸腔鏡検査:
異常部位を調べるために胸部内の器官を調べる外科的手法です。2本の肋骨の間に切開部(切れ目)を作り、胸腔鏡を胸部に挿入します。胸腔鏡は細く、観察するためのライトとレンズのついたチューブのような器具です。それはまた組織サンプルを採取する器具としても使用することが可能で、組織サンプルは、がんの徴候を調べるために顕微鏡下で観察します。症例によっては、食道あるいは肺の一部を摘出するのに用いられます。
胸腔穿刺:
針を用いて、胸腔と肺の間の体液を除去します。病理医が顕微鏡下で体液を観察し、がん細胞があるか調べます。
超音波検査:
高エネルギー音波(超音波)を体内組織または器官に反射させ、そのエコーをつくる方法です。エコーからソノグラフと呼ばれる体内組織の像が撮影されます。画像は後で見るために印刷することができます。
PETスキャン(陽電子放射断層撮影スキャン):
身体にある悪性腫瘍細胞をみつけるための手法です。少量の放射性グルコース(糖)を静脈内に注入します。PETスキャナーが体の周囲を回転してグルコースが用いられている身体の像を撮影します。悪性腫瘍細胞は正常細胞よりも活発で、グルコースをより多く吸収することから、像はより明るく示されます。
胸部X線検査:
胸部に簡単なX線照射を行い、胸部とその内部構造のX線像を調べます。X線とは体内を通過してフィルム上まで達し、体内を撮影することができるエネルギービームの一種です。
CTスキャン(CATスキャン):
いろいろな角度から体内の詳細な像を連続的に撮影します。像はX線撮影装置と連動したコンピュータにより作られます。造影剤を静脈内に注入または飲みこむと、臓器や組織がよりはっきり示されます。この方法はまたコンピュータ断層撮影法、またはコンピュータ体軸断層撮影法(CAT)とも呼ばれています。

諸条件により予後(治癒の可能性)や治療法の選択が変わります。

予後(治癒の可能性)や治療法の選択は以下によって異なります。
  • 小児の年齢。
  • リンパ腫の種類。
  • がんの病期。
  • リンパ節以外でがんが拡がっている場所の数。
  • リンパ腫が骨髄あるいは中枢神経系(脳、脊髄)に拡がっているかどうか。
  • 染色体に変化があるかどうか。
  • 初期治療の種類。
  • リンパ腫に対する初回治療が奏功したかどうか。
  • 患者さんの全身状態。

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病期

このセクションの要点
  • 小児非ホジキンリンパ腫と診断されたあと、がん細胞がリンパ系内にとどまっているか、それとも体の他の部分まで拡がっているかを調べる目的で諸検査を行います。
  • がんが体内に拡がる方法は3通りあります。
  • 小児非ホジキンリンパ腫の病期は以下の通りです。
    • I期
    • II期
    • III期
    • IV期
  • 小児非ホジキンリンパ腫は低病期あるいは高病期ともいえます。

小児非ホジキンリンパ腫と診断されたあと、がん細胞がリンパ系内にとどまっているか、それとも体の他の部分まで拡がっているかを調べる目的で諸検査を行います。

がんがリンパ系内にとどまっているか、それとも体の他の部分まで拡がっているかを調べるために行われる検査を「病期診断」といいます。病期診断のために行われた検査から得られた情報から、疾患の病期が確定されます。治療計画を立てるために病期を把握することは重要です。小児非ホジキンリンパ腫の診断に用いられた検査のいくつかはまた病期診断のためにも用いられます。病期診断に用いられる検査には次のようなものがあります:
理学的所見および既往歴:
全身を調べて、一般的健康状態をチェックするとともに腫瘤または増殖など疾患徴候をチェックします。また患者さんの生活習慣や過去の疾患、治療の病歴についても調べます。
全血球数算定検査:
血液サンプルを採取し、下記の項目を調べる手法です:
  • 赤血球、白血球および血小板数。
  • 赤血球中のヘモグロビン(酸素を運ぶ蛋白質)量。
  • サンプルにおける赤血球の構成比率。
血液化学的検査:
身体中の器官、組織によって放出されるある物質の量を測定するために、血液サンプルを調べる手法です。ある物質の量が異常(正常より多いまたは少ない)である場合、それをつくる器官、組織における疾患の徴候である可能性があります。
胸部X線検査:
胸部の器官と骨のX線検査。X線とは体内を通過してフィルム上まで達し、体内を撮影することができるエネルギービームの一種です。
CTスキャン(CATスキャン):
いろいろな角度から体内の詳細な像を連続的に撮影します。像はX線撮影装置と連動したコンピュータにより作られます。造影剤を静脈内に注入または飲みこむと、臓器や組織がよりはっきり示されます。この方法はまたコンピュータ断層撮影法、またはコンピュータ体軸断層撮影法(CAT)とも呼ばれています。
骨髄吸引および生検:
寛骨または胸骨に中空の針を挿入して骨髄、血液および骨の小片を摘出します。病理医が骨髄、血液および骨を顕微鏡下で観察し、がんの徴候があるかどうかを調べます。
腰椎穿刺:
脊柱から脳脊髄液を採取するために用いられる方法です。これは脊柱に針を挿入することで行われます。この手法はLPまたは脊髄穿刺とも呼ばれます。
骨スキャン:
がん細胞のように迅速に分裂する細胞が骨中にあるかどうかを調べる方法です。非常に少量の放射性物質は静脈内に注入された後、血流中を移動します。放射性物質は骨中に集積され、スキャナーによって検出されます。
MRI(核磁気共鳴画像法):
磁石、電波、コンピュータを用いて、体内領域の一連の詳細な画像を撮影する方法です。この検査は核磁気共鳴画像法(NMRI)とも呼ばれています。
内視鏡検査:
異常部位を調べるために体内の器官および組織を観察する方法です。皮膚切開部または口など身体の開放部から内視鏡を挿入します。内視鏡は検査のためのライトとレンズの付いた細くてチューブ状の器具です。内視鏡はまた、組織またはリンパ節のサンプルを摘出するためのツールも付けられます。そのサンプルを顕微鏡下で調べ、疾患の徴候をチェックします。

がんが体内に拡がる方法は3通りあります。

がんが体内に拡がる方法は以下のように3通りあります:
  • 組織を透過して、がんが周囲の正常組織に侵入します。
  • リンパ系を透過して、がんがリンパ系に侵入し、リンパ管を経て体内の他の部分に移動します。
  • 血液を透過して、がんが静脈と毛細血管に侵入し、血液を経て体内の他の部分に移動します。
がん細胞が原発部位(初めの腫瘍)から離脱してリンパや血液を経て体内の他の部分に移動すると、別の腫瘍(二次性腫瘍)を形成するかもしれません。この過程を転移と呼んでいます。二次性腫瘍(転移性腫瘍)は原発部位の腫瘍と同じタイプのがんです。例えば、もし乳がんが骨に転移するのなら、骨のがん細胞は実際に乳がんのがん細胞です。その病気は骨のがんではなく、転移性乳がんです。

小児非ホジキンリンパ腫の病期は以下の通りです。

I期
I期の小児非ホジキンリンパ腫では、がんは下記のいずれかになります:
  • 1つのリンパ節群に認められる。または
  • がんがリンパ節の外側の単一領域で認められる。
腹部または縦隔(肺との間の領域)にがんが認められない。
II期
II期の小児非ホジキンリンパ腫では、がんは下記のいずれかになります:
  • がんがリンパ節の外側の単一領域およびその隣接リンパ節に認められる。または
  • がんが横隔膜より上か下のいずれか一方で、2カ所以上の領域に認められ、隣接するリンパ節に拡がっているものと拡がっていないものがある。または
  • がんが胃または腸内に発生しており、手術により完全に摘出される場合。この場合、がんは隣接するリンパ節に拡がっているものと拡がっていないものがある。
III期
III期の小児非ホジキンリンパ腫では、がんは下記のいずれかになります:
  • がんが横隔膜より上の少なくとも1カ所および横隔膜より下の少なくとも1カ所に認められる。
  • がんが胸部に発生している。または
  • がんが腹部に発生し腹部全体に拡がっており、手術により完全に摘出できない場合。または
  • がんが脊椎周囲領域に認められる。
IV期
IV期の小児非ホジキンリンパ腫では、がんは骨髄、脳または脳脊髄液中に認められます。がんは体内の他の領域にも認められることがあります。

小児非ホジキンリンパ腫は低病期あるいは高病期ともいえます。

小児非ホジキンリンパ腫の治療は、がんが低病期か高病期かに基づいて行われます。低病期リンパ腫はリンパ腫が原発した領域を越えて拡がることはありません。高病期リンパ腫はリンパ腫が原発した領域を越えて拡がります。I期およびII期は通常低病期と見なされます。III期およびIV期は通常高病期と見なされます。

再発性小児非ホジキンリンパ腫

再発性小児非ホジキンリンパ腫は治療後に再び生じた(再燃)がんのことをいいます。再発性小児非ホジキンリンパ腫はリンパ系または体の他の部位に再発することがあります。

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治療法の概要

このセクションの要点
  • 小児非ホジキンリンパ腫患者さんに対して各種治療法があります。
  • 非ホジキンリンパ腫を有する患児に対しては小児がんの治療を専門とする医師チームによって治療法を計画すべきです。
  • いくつかのがん治療は治療終了後の数カ月か数年、副作用を引き起こします。
  • 標準的治療法として以下の4種類が用いられます:
    • 化学療法
    • (特定患者さんに対する)放射線療法
    • 幹細胞移植併用高用量化学療法経過観察
    • 標的療法
  • 新しい治療法は現在、臨床試験で有効性を検討中です。
  • 臨床試験に参加したいと考える患者さんがいるかもしれません。
  • がんの治療を始める前、または始めるか、治療を始めた後に患者さんは臨床試験に参加することができます。
  • フォローアップ検査が必要になるかもしれません。

非ホジキンリンパ腫患者さんに対して各種治療法があります。

非ホジキンリンパ腫患者さんに対して各種治療法が適用されます。標準的治療法(現在用いられている治療法)もあれば、臨床試験において検証されているものもあります。治療法についての臨床試験は、現在行われている治療法の改善やがん患者さんの新しい治療法に対する情報を得るために行われるものです。現時点で標準的とされている治療法よりも新しい治療法の方が良いと示された場合、今度は新しい治療法が標準的治療法になる可能性があります。
小児のがんは稀なことから、臨床試験に参加することを検討すべきです。いくつかの臨床試験は治療を始めていない患者さんにのみ開かれています。

非ホジキンリンパ腫を有する患児に対しては小児がんの治療を専門とする医師チームによって治療法を計画すべきです。

治療は小児がんの治療を専門とする小児腫瘍医によって監督されることになります。小児腫瘍医は、小児非ホジキンリンパ腫の治療に熟練した他の医療提供者や特定の医療分野を専門とする医療提供者と連携して治療を行います。下記の専門医や専門家が挙げられます:
  • 放射線腫瘍医
  • 小児血液専門医
  • 小児外科医
  • 小児看護の専門家
  • リハビリテーション専門家
  • 心理学者
  • ソーシャルワーカー

いくつかのがん治療は治療終了後の数カ月か数年、副作用を引き起こします。

がんの治療中か治療後に始まって数カ月か数年、続く副作用は、遅発効果と呼ばれます。がん治療の遅発効果は以下になります。
  • 身体機能障害
  • 気分、感情、思考、学習、記憶の変化
  • 続発性がん(新しいタイプのがん)
いくつかの遅発効果は治療か制御できるかもしれません。お子さんの治療効果について主治医と話すことは重要です。(詳しい情報についてはPDQの小児がんに対する治療の遅発効果の項目を参照してください。)

標準的治療法として以下の4種類が用いられます:

化学療法
化学療法は、薬剤を用いてがん細胞を殺すかまたは細胞分裂を停止させることでがん細胞の増殖を停止させるがん治療のことです。口から服用したり、筋肉や静脈内に注入する化学療法では、薬剤は血流を通って全身のがん細胞に影響します(全身化学療法)。脳脊髄液(髄腔内化学療法)、臓器あるいは腹部などの体腔に薬剤を直接注入する化学療法では、薬剤は主にこれらの領域中にあるがん細胞に影響します。髄腔内化学療法は脳まで拡がっている、または拡がっていると思われる小児非ホジキンリンパ腫を治療するために用いられます。脳への拡大を防ぐために用いられる場合、中枢神経系(CNS)聖域療法あるいはCNS予防と呼ばれます。髄腔内化学療法は経口あるいは静注による化学療法に加えて行なわれます。化学療法はがんの種類や病期によって異なります。

多剤併用化学療法は2種類以上の化学療法剤を用いる治療法です。

詳しい情報については非ホジキンリンパ腫に対する承認薬を参照してください。
(特定患者さんに対する)放射線療法
放射線療法は高エネルギーX線やその他の種類の放射線を用いてがん細胞を殺すかまたは成長させないでおくがん治療のことです。放射線療法には2つのタイプがあります。体外照射は体外の機械を用いてがんに放射線を照射する治療法です。体内照射は放射性物質を密封した針、シーズ、ワイヤ、カテーテルをがんの内部またはその近くに直接留置して、がんに放射線を照射する治療法です。放射線療法の方法はがんの種類や病期によって異なります。
幹細胞移植併用高用量化学療法
この治療は大量の抗がん剤またはがん治療によって破壊された造血細胞を置き換えるための方法です。幹細胞(未成熟血液細胞)を患者さんまたはドナーの骨髄、血液から採取し、冷凍保存します。化学療法終了後に、保存しておいた幹細胞を解凍し、注入により患者さんに再び戻します。再注入されたこれらの幹細胞は血液細胞に成長し、体内の血液細胞を回復させます。

詳しい情報については非ホジキンリンパ腫に対する承認薬を参照してください。
標的療法
標的療法は、正常細胞を傷つけずに、特定のがん細胞を識別したり攻撃したりする薬剤や他の物質を用いる療法です。標的療法の2種類であるモノクローナル抗体とチロシンキナーセ阻害剤は、小児非ホジキンリンパ腫治療に対して研究下にあります。

モノクローナル抗体療法は、一種類の免疫系細胞から実験室で作成された抗体を用いるがん治療です。これらの抗体はがん細胞上にある物質やがん細胞の増殖を促進する可能性のある正常物質を同定することができます。これらの抗体物質に付着してがん細胞を殺すか増殖を阻害あるいは拡散を防ぎます。モノクローナル抗体は注入により投与されます。これらは単独で用いられる他、がん細胞まで薬剤、毒素、または放射性物質を直接運ぶために用いられることもあります。リツキシマブは再発性小児非ホジキンリンパ腫の治療に用いられます。

チロシンキナーセ阻害剤(TKIs)は、がんの成長に必要なきっかけを阻止します。TKIsはまた腫瘍に新生血管が増殖するのを阻害することにより、腫瘍の増殖を防ぎます。他の種類のチロシンキナーセ阻害剤、例えばクリゾチニブあるいはテムシロリムスは、小児非ホジキンリンパ腫で研究中です。

詳しい情報については非ホジキンリンパ腫に対する承認薬を参照してください。

新しい治療法は現在、臨床試験で有効性を検討中です。

実施されている臨床試験についての情報はインターネットでNCI Web siteにアクセスすれば、入手できます。

臨床試験に参加したいと考える患者さんがいるかもしれません。

何人かの患者さんにおいて臨床試験に参加することは最良の治療選択であるかもしれません。臨床試験はがんの研究過程の一つです。臨床試験は新たな治療法が標準的な治療法より安全で有効であるかを見つけ出すために行います。

がんに対する今日の標準的な治療法の多くは早期の臨床試験を基本にしています。臨床試験に参加する患者さんは標準的な治療を受けるか、初めて新しい治療を受けることになるかもしれません。

また、臨床試験に参加する患者さんは未来のがん治療法の改良を助けます。新しい治療法の臨床試験が有効性を示さなくても、しばしば重要な疑問の答えとなり、研究が前進するのを助けます。

がんの治療を始める前、または始めるか、治療を始めた後に患者さんは臨床試験に参加することができます。

いくつかの臨床試験はまだ治療を受けていない患者さんを含んでいます。他の試験はがんが回復していない患者さんに対する治療を評価します。がんが再発する(再起する)のを止めるか、がん治療の副作用を軽減する新しい方法を評価する臨床試験もあります。

臨床試験は国の多くの地域で行われています。治療法の項での現在の治療法の臨床試験へのリンクを参照してください。NCIの臨床試験リストから取り出してきます。

フォローアップ検査が必要になるかもしれません。

がんを診断するために行われた、あるいはがんの病期をみつけるために行われた検査が繰り返されるかもしれません。いくつかの検査は治療がどれぐらいよく効いているかをみるために行われるでしょう。治療を続ける、変更するか止めるかどうかの判断がこれらの検査結果を基に行われるかもしれません。これらはときどき再病期診断と呼ばれます。

いくつかの検査は治療が終わった後に時々継続して行われるでしょう。これらの検査結果は状態が変化したかどうか、またはがんが再発(再起)したかを示すことができます。これらの検査は時々、フォローアップ検査か定期検査と呼ばれます。

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病期別治療法

現在行われている臨床試験の検索結果へのリンクは各治療の項目に記載されています。いくつかのがんの種類や病期については、試験がリストされていないことがあります。リストされていなくても、実施されていると思われる臨床試験については主治医に相談してください。

低病期小児非ホジキンリンパ腫

小児および青年における低病期(I期かII期)非ホジキンリンパ腫の治療法は、以下になります。

  • 手術後多剤併用化学療法。
  • 皮膚に影響を及ぼす未分化大細胞リンパ腫に対しては手術および/あるいは放射線療法。
  • 新しい治療法の臨床試験。
現在、米国でⅠ型小児大細胞型リンパ腫Ⅰ型小児小型非開裂細胞性リンパ腫Ⅰ型小児リンパ芽球性リンパ腫Ⅰ型小児未分化大細胞型リンパ腫Ⅱ型小児大細胞型リンパ腫Ⅱ型小児小型非開裂細胞性リンパ腫Ⅱ型小児リンパ芽球性リンパ腫および Ⅱ型小児未分化大細胞型リンパ腫疾患の患者さんを受け入れている臨床試験があるかどうかをNCIのがん臨床試験リストで確認してください。 試験の場所、治療の種類、薬剤名など研究の他の特徴から研究を詳細に知ることが出来ます。臨床試験に関する一般的情報はNCI Web siteから入手可能です。

高病期小児B細胞非ホジキンリンパ腫

小児および青年における高病期(III期かIIV期)B細胞(バーキットおよびバーキット様)非ホジキンリンパ腫の治療法は、以下になります。

  • 多剤併用化学療法。
  • 脳および脊髄の中のがんに対しては髄腔内化学療法あるいは全身化学療法。
現在、米国でⅢ型小児大細胞型リンパ腫Ⅲ型小児小型非開裂細胞性リンパ腫Ⅳ型小児大細胞型リンパ腫Ⅳ型小児小型非開裂細胞性リンパ腫疾患の患者さんを受け入れている臨床試験があるかどうかをNCIのがん臨床試験リストで確認してください。 試験の場所、治療の種類、薬剤名など研究の他の特徴から研究を詳細に知ることが出来ます。臨床試験に関する一般的情報はNCI Web siteから入手可能です。

高病期小児リンパ芽球性リンパ腫

小児および青年における高病期(III期かIIV期)リンパ芽球性リンパ腫の治療法は、以下になります。

  • 脳に放射線療法併用/非併用下での多剤併用化学療法。
現在、米国でⅢ型小児リンパ芽球性リンパ腫Ⅳ型小児リンパ芽球性リンパ腫疾患の患者さんを受け入れている臨床試験があるかどうかをNCIのがん臨床試験リストで確認してください。 試験の場所、治療の種類、薬剤名など研究の他の特徴から研究を詳細に知ることが出来ます。臨床試験に関する一般的情報はNCI Web siteから入手可能です。

高病期小児未分化大細胞リンパ腫

小児および青年における高病期(III期かIIV期)未分化大細胞リンパ腫の治療法は、以下になります。

  • 多剤併用化学療法。
  • 脳および脊髄の中のがんに対しては髄腔内化学療法あるいは全身化学療法。
  • 新しい多剤併用化学療法の臨床試験。
現在、米国でⅢ型小児未分化大細胞リンパ腫Ⅳ型小児未分化大細胞リンパ腫疾患の患者さんを受け入れている臨床試験があるかどうかをNCIのがん臨床試験リストでから確認してください。 試験の場所、治療の種類、薬剤名など研究の他の特徴から研究を詳細に知ることが出来ます。臨床試験に関する一般的情報はNCI Web siteから入手可能です。

再発性小児非ホジキンリンパ腫

再発性小児非ホジキンリンパ腫の患者さんに対する標準的な治療法はありません。

全ての再発性小児非ホジキンリンパ腫の患者さんは新しい治療法の臨床試験を考慮すべきです。

バーキットリンパ腫ならびにびまん性B大細胞リンパ腫

再発性バーキットリンパ腫ならびにびまん性B大細胞リンパ腫の治療法の選択は:
  • 多剤併用化学療法。
  • 多剤併用化学療法およびモノクローナル抗体を用いた標的療法。
  • 幹細胞移植併用高用量化学療法。
リンパ芽球性リンパ腫

再発性リンパ芽球リンパ腫の治療法の選択は:
  • 多剤併用化学療法。
  • 幹細胞移植併用高用量化学療法。
  • 多剤併用療法を併用した標的療法(キナーゼ阻害剤)の臨床試験。
未分化大細胞リンパ腫

未分化大細胞リンパ腫の治療法の選択は:

  • 1種類以上の薬剤を用いた化学療法。
  • 幹細胞移植併用大量化学療法。
  • チロシンキナーセ阻害剤を用いた標的療法の臨床試験。
現在、米国で再発性小児非ホジキンリンパ腫疾患の患者さんを受け入れている臨床試験があるかどうかをNCIのがん臨床試験リストで確認してください。 試験の場所、治療の種類、薬剤名など研究の他の特徴から研究を詳細に知ることが出来ます。臨床試験に関する一般的情報はNCI Web siteから入手可能です。

弱くなった免疫システムに伴って発症するリンパ増殖性疾患

弱くなった免疫システムとともに発症する小児および青年のリンパ増殖性疾患に対する標準的治療法には以下のようなものがあります:
  • 放射線療法併用・非併用下での手術。
  • 多剤併用化学療法。
  • 低用量化学療法。
  • 幹細胞移植後、ドナーリンパ球注入、または実験室で処理されたT細胞リンパ球注入。
(2012年08月更新)

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