概説
このセクションの要点
- 卵巣胚細胞腫瘍は、卵巣の中にある胚(卵)細胞に悪性(がん)細胞が認められる病気です。
- 卵巣胚細胞腫瘍を疑う症状としては、腹部が膨らんだ感じ(腹部膨満感)あるいは閉経後の性器出血があります。
- 卵巣胚細胞腫瘍を発見し、診断するには、卵巣や骨盤内部の診察、血液検査、卵巣の組織検査を行います。
- 諸条件により予後(治癒の可能性)や治療法の選択が異なります。
卵巣胚細胞腫瘍は、卵巣の中にある胚(卵)細胞に悪性(がん)細胞が認められる病気です。
胚細胞腫瘍は、体内の生殖細胞(卵子と精子)から発生します。通常、卵巣胚細胞腫瘍は、10代の女性や若い女性に多く、ほとんどの場合、卵巣の片側のみが病気になります。
卵巣は、女性の生殖器系にある一対の臓器です。骨盤内にあり、子宮(内部が空洞の洋梨のような形をした臓器で、胎児が発育する場所)の左右にあります。卵巣の大きさと形はアーモンドに似ています。卵巣は卵子をつくりだし、女性ホルモンを分泌します。
卵巣胚細胞腫瘍という名称は、異種のがん数種類の総称です。その中でも一番多くみられる腫瘍は、未分化胚細胞腫といいます。その他の種類の卵巣がんに関する情報は、以下のPDQの項を参照してください。
(注)*の項目はがんinfoの項目には含まれていません。
卵巣胚細胞腫瘍を疑う症状としては、腹部が膨らんだ感じ(腹部膨満感)あるいは閉経後の性器出血があります。
卵巣胚細胞腫瘍の早期発見は困難です。初期がんでは無症状のことが多く、産婦人科の定期検診(健康診断)でみつかることもあります。以下の症状がひとつでもみられた際には医師の診察を受けてください。
- 他の部位では体重増加がないにもかかわらず腹部だけの腫れ。
- 閉経(すでに月経がない場合)後に膣からの出血。
卵巣胚細胞腫瘍を発見し、診断するには、卵巣や骨盤内部の診察、血液検査、卵巣の組織検査を行います。
がんの診断には次の検査や手法が用いられます:
内診:
腟、子宮頸部、子宮、卵管、卵巣および直腸の検査です。 医師あるいは看護師が、手袋を着用して潤滑剤を塗った片方の手の1本または2本の指を腟に挿入し、もう一方の手を下腹部に置き、子宮および卵巣の大きさ、形、位置を調べます。検鏡も腟に挿入し、医師あるいは看護師が腟または子宮頸部に病気の徴候がないか調べます。通常、子宮頸部に対してパップテストまたは塗抹細胞診が行われます。医師あるいは看護師が手袋を着用して潤滑剤を塗った指を直腸に挿入し、しこりや異常箇所がないか調べます。
開腹手術:
腹壁を切開しておなかの内部に病気があるかどうかを調べます。切開する大きさは開腹手術をする理由により異なります。時には臓器を切除したり、組織サンプルを採取し、疾患の徴候がないか顕微鏡下で調べます。
リンパ管造影:
リンパ系のX線写真を撮る方法です。下肢リンパ管に造影剤を注入します。造影剤はリンパ節やリンパ管の中へ上昇し、閉塞があればX線写真を撮影します。この検査はがんがリンパ節まで拡がっているかどうかを明らかにするために役立ちます。
CTスキャン(CATスキャン):
いろいろな角度から体内の詳細な像を連続的に撮影します。像はX線撮影装置と連動したコンピュータにより作られます。造影剤を静脈内に注入または飲みこむと、臓器や組織がよりはっきり示されます。この方法はまたコンピュータ断層撮影法、またはコンピュータ体軸断層撮影法(CAT)とも呼ばれています。
血清腫瘍マーカ検査:
身体中の器官、組織、または体内の腫瘍細胞によって放出されるある物質の量を測定するために、血液のサンプルを調べる手法です。ある物質の血液中の値が上昇している場合は、特定のタイプのがんと関連しています。これらは腫瘍マーカと呼ばれます。血液中のアルファ・フェトプロテイン(AFP)またはヒト絨毛性ゴナドトロピン(HCG)の値が上昇している場合は、子宮胚細胞腫瘍の可能性があります。
諸条件により治療法の選択や予後(治癒の可能性)が異なります。
予後(治癒の可能性)と治療法の選択は、下記により異なります:
- がんのタイプ(型)。
- 腫瘍の大きさ。
- がんの病期(がんが卵巣の一部だけにできているのか、卵巣全体か、それともすでに体の他の部分にまでがんが拡がっているのか)。
- がん細胞を顕微鏡でみたときの形態。
- 患者さんの全身状態。
一般的に、卵巣胚細胞腫瘍は早期発見・早期治療すれば治癒します。
病期
このセクションの要点
- 卵巣胚細胞腫瘍と診断された場合、がん細胞が卵巣の中にとどまっているか、それとも外に拡がっているかを調べる目的で検査を行います。
- がんが体内に広がる方法は3通りあります。
- 卵巣胚細胞腫瘍の病期は以下の通りです:
卵巣胚細胞腫瘍と診断された場合、がん細胞が卵巣の中にとどまっているか、それとも外に拡がっているかを調べる目的で検査を行います。
がんが卵巣内にとどまっているか、それとも外に拡がっているかを調べることを「病期診断」といいます。病期診断の過程で集められた情報により病期を確定します。治療計画を立てるためには、病期を知ることが大切です。病期診断には検査が行われます。
卵巣胚細胞腫瘍の診断に行われる検査は、病期診断のためにも行われます。明らかにがんが卵巣を越えて他の部分に拡がっていると医師が確信した場合以外は、がんが拡がっていかを調べるために開腹術という手術が行われます。開腹手術は、腹部を切開し、内部の臓器すべてについてがんの有無を注意深く調べるものです。手術中に組織の一部を少しだけ切り取り、そこにがん細胞が含まれているかどうかを顕微鏡で調べます。また、おなかの内部(腹腔)に液体を入れて洗浄し、その中にがん細胞が含まれているかも顕微鏡で調べます。手術中にがんを取り除き、他の臓器にもがんがあるときはそれも切除するのが一般的です。
がんが体内に広がる方法は3通りあります。
がんが体内に広がる方法は以下のように3通りあります:
- 組織を透過して、がんが周囲の正常組織に侵入します。
- リンパ系を透過して、がんがリンパ系に侵入し、リンパ管を経て体内の他の部分に移動します。
- 血液を透過して、がんが静脈と毛細血管に侵入し、血液を経て体内の他の部分に移動します。
がん細胞が原発部位(初めの腫瘍)から離脱してリンパや血液を経て体内の他の部分に移動すると、別の腫瘍(二次性腫瘍)を形成するかもしれません。この過程を転移と呼んでいます。二次性腫瘍(転移性腫瘍)は原発部位の腫瘍と同じタイプのがんです。例えば、もし乳がんが骨に転移するのなら、骨のがん細胞は実際に乳がんのがん細胞です。その病気は骨のがんではなく、転移性乳がんです。
卵巣胚細胞腫瘍の病期は以下の通りです:
I期
I期はがんが卵巣の片方かまたは両方に見られるが、それ以上は拡がっていません。I期はIA期、IB期、IC期に分かれます:
IA期:
がんは片側の卵巣の内側にのみ存在します。
IB期:
がんは両側の卵巣の内側に存在します。
IC期:
がんは片側または両側の卵巣の内側に存在し、以下の場合があります:
- がんは片側または両側の卵巣の外側の表面に見られます。;あるいは
- 卵巣の被膜(外層)が破裂(壊れた開口)している;あるいは
- 腹膜腔(腹部のほとんどの臓器が含まれている体腔)の液体か、あるいは腹膜(腹膜腔の上皮細胞)の洗浄液からがん細胞が発見されます。
II期
II期はがんが卵巣の片方か両方に見られ、骨盤内の他の部位に拡がっています。II期はIIA期、IIB期、IIC期に分かれます:
IIA期:
がんは子宮および/あるいは卵管(卵子が卵巣から子宮へ通過していく細い管)に拡がっています。
IIB期:
がんは骨盤の内部にあるその他の組織に拡がっています。
IIC期:
がんは片側または両側の卵巣の内側に見られ、子宮および/あるいは卵管あるいは骨盤の内部にある他の組織に拡がっております。以下のいずれかが当てはまります。
- がんは片側または両側の卵巣の外側の表面に見られます。;あるいは
- 卵巣の被膜(外層)が破裂(壊れた開口)している;あるいは
- 腹膜腔(腹部のほとんどの臓器が含まれている体腔)の液体か、あるいは腹膜(腹膜腔の上皮細胞)の洗浄液からがん細胞が発見されます。
III期
III期はがんが卵巣の片方か両方に見られ、骨盤以外の腹部の他の部分および/あるいは隣接するピンパ節にまで拡がっています。III期はIIIA期、IIIB期、IIIC期に分かれます:
IIIA期:
腫瘍は骨盤内のみに見られるが、顕微鏡だけで見るとこの出来るがん細胞は腹膜(腹壁の内側および腹部内の大部分の臓器の表面を覆っている組織)、小腸あるいは小腸と腹部の壁をつなぐ組織の表面に拡がっています。
IIIB期:
がんは腹膜に拡がっており、2cm以下です。
IIIC期:
がんは腹膜に拡がっており、2cm以上および/あるいは腹部内のリンパ節に拡がっています。
肝臓の表面に拡がっている場合もIII期卵巣がんになります。
IV期
IV期では、がんは腹部を超えて肺や肝臓の組織など体の他の部分にまで拡がっています。
肝臓の組織に拡がったがんもⅣ期になります。
再発性卵巣胚細胞腫瘍
再発性卵巣胚細胞腫瘍とは、治療後に卵巣胚細胞腫瘍が再発した(再び出てきた)状態をいいます。反対側の卵巣や体の他の部分に再発することもあります。
治療法の概要
このセクションの要点
- 卵巣胚細胞腫瘍の患者さんに対して様々なタイプの治療法があります。
- 標準的治療法は以下の4種類です:
- 新しい治療法は現在、臨床試験で有効性を検証中です。
- 骨髄移植を併用した大量化学療法
- 新しい治療法の選択
- 臨床試験に参加したいと考える患者さんがいるかもしれません。
- がんの治療を始める前、または始めるか、治療を始めた後に患者さんは臨床試験に参加することができます。
- フォローアップ検査が必要になるかもしれません。
卵巣胚細胞腫瘍の患者さんに対して様々なタイプの治療法があります。
卵巣胚細胞腫瘍の患者さんに対して様々なタイプの治療法があります。標準的(現在使用されている)治療法もあれば、臨床試験において検証されているものもあります。治療法に関する臨床試験を行う目的は、現在行われている治療法を改善したり、新しい治療法に関する情報を得ることにあります。現時点で「標準的」とされている治療法よりも新しい治療法のほうがより良いと証明されれば、今度はその新しい治療法が標準的な治療法になる可能性があります。 臨床試験に参加したいと考える患者さんがいるかもしれません。いくつかの臨床試験は治療を始めていない患者さんにのみ開かれています。
標準的治療法は以下の4種類です:
手術療法
手術療法は、卵巣胚細胞腫瘍の患者さんに対してもっとも一般的な治療法です。がんを取り除く手術法としては以下のものがあります。
- 片側付属器切除術:
- 片側の卵巣と卵管を取り除く手術。
- 子宮全摘出術:
- 子宮および子宮頸部を取り除く手術です。腟を通じて子宮および子宮頸部を摘出する場合は腟式子宮全摘術といいます。大きく開腹して(腹部を切って)子宮および子宮頸部を摘出する場合は腹式子宮全摘術といいます。小さく開腹して腹腔鏡を用いて子宮および子宮頸部を摘出する場合は腹腔鏡子宮全摘術といいます。
- 両側付属器切除術:
- 両側の卵巣と卵管を取り除く手術。
- 腫瘍縮小術:
- がんをできる限り取り除く手術。がんは完全に取り除くことができない場合があります。
医師が手術の際に目で見えるがんを全部切除したとしても、一部の患者さんでは残存するがん細胞すべてを殺す目的で化学療法や放射線療法を手術後に行う場合があります。がんの再発リスクを低下させるために手術のあとに行う治療法を「アジュバント療法」といいます。
卵巣胚細胞腫瘍に対する化学療法の後にセカンドルック開腹術が行われることがあります。これはがんの病期を確定するために行われる開腹術と似ています。セカンドルック開腹術は初回治療の後でがん細胞が残っているかどうかを調べるために行われる外科的処置です。この手術の間に、医師は残存するがん全てを調べるために、腹部のリンパ節およびその他の組織のサンプルを採取します。この手術は未分化胚細胞腫瘍では行われません。
経過観察
経過観察は症状が出現あるいは変化するまで治療を一切行わず、患者さんの状態を念入りに監視します。
化学療法
化学療法は、薬剤を用いてがん細胞を殺すかまたは細胞分裂を停止させることでがん細胞の増殖を停止させるがん治療のことです。口から服用したり、筋肉や静脈内に注入する化学療法では、薬剤は血流を通って全身のがん細胞に到達します(全身化学療法)。脳脊髄液、臓器、腹部などの体腔に薬剤を直接注入する化学療法では、薬剤は主にこれらの領域中にあるがん細胞におもに作用します(局所化学療法)。化学療法はがんの種類や病期によって異なります。
詳しい情報については
卵巣がんに対する承認薬を参照してください。
放射線療法
放射線療法は高エネルギーX線やその他の種類の放射線を用いてがん細胞を殺すがん治療のことです。放射線療法には2つのタイプがあります。体外照射は体外の機械を用いてがんに放射線を照射する治療法です。体内照射は放射性物質を密封した針、シーズ、ワイヤ、カテーテルをがんの内部またはその近くに直接留置して、がんに放射線を照射する治療法です。放射線療法の方法はがんの種類や病期によって異なります。
新しい治療法は現在、臨床試験で有効性を検証中です。
このまとめのセクションでは、現在臨床試験を行っている治療法について触れますが、最新の臨床試験をすべて網羅できていない可能性があります。実施されている臨床試験についての情報はインターネットで
NCI Web siteにアクセスすれば、入手できます。
骨髄移植を併用した大量化学療法
骨髄移植を併用した大量化学療法は、超大量化学療法によるがん治療で破壊された造血細胞を置き換える方法です。幹細胞(未成熟血液細胞)を患者さんまたはドナーの血液や骨髄から採取し、冷凍保存します。化学療法終了後に、保存しておいた幹細胞を解凍し、注入により患者さんに再び戻します。再注入されたこれらの幹細胞は短期間で血液細胞に成長し、体内の血液細胞を回復させます。
その他の新しい治療法
多剤併用化学療法(2種類以上の抗がん剤を使用)の臨床試験は検証中です。
臨床試験に参加したいと考える患者さんがいるかもしれません。
何人かの患者さんにおいて臨床試験に参加することは最良の治療選択であるかもしれません。臨床試験はがんの研究過程の一つです。臨床試験は新たな治療法が標準的な治療法より安全で有効であるかを見つけ出すために行います。
がんに対する今日の標準的な治療法の多くは早期の臨床試験を基本にしています。臨床試験に参加する患者さんは標準的な治療を受けるか、初めて新しい治療を受けることになるかもしれません。
また、臨床試験に参加する患者さんは未来のがん治療法の改良を助けます。新しい治療法の臨床試験が有効性を示さなくても、しばしば重要な疑問の答えとなり、研究が前進するのを助けます。
がんの治療を始める前、または始めるか、治療を始めた後に患者さんは臨床試験に参加することができます。
いくつかの臨床試験はまだ治療を受けていない患者さんを含んでいます。他の試験はがんが回復していない患者さんに対する治療を評価します。がんが再発する(再起する)のを止めるか、がん治療の副作用を軽減する新しい方法を評価する臨床試験もあります。
臨床試験は国の多くの地域で行われています。治療法の項での現在の治療法の臨床試験へのリンクを参照してください。NCIの臨床試験リストから取り出してきます。
フォローアップ検査が必要になるかもしれません。
がんを診断するために行われた、あるいはがんの病期をみつけるために行われた検査が繰り返されるかもしれません。いくつかの検査は治療がどれぐらいよく効いているかをみるために行われるでしょう。治療を続ける、変更するか止めるかどうかの判断がこれらの検査結果を基に行われるかもしれません。これらはときどき再病期診断と呼ばれます。
いくつかの検査は治療が終わった後に時々継続して行われるでしょう。これらの検査結果は状態が変化したかどうか、またはがんが再発(再起)したかを示すことができます。これらの検査は時々、フォローアップ検査か定期検査と呼ばれます。
病期別治療法
現在行われている臨床試験の検索結果へのリンクは各治療の項目に記載されています。いくつかのがんの種類や病期については、試験がリストされていないことがあります。リストされていなくても、実施されていると思われる臨床試験については主治医に相談してください。
I期卵巣胚細胞腫瘍
治療法は、未分化胚細胞腫瘍かそれ以外の卵巣胚細胞腫瘍かにより異なります。
未分化胚細胞腫瘍の治療法は、以下のものがあります:
- リンパ管造影あるいはCTスキャンを併用・非併用下での片側付属器切除術。
- 片側付属器切除術とその後に経過観察。
- 片側付属器切除術とその後に放射線療法。
- 片側付属器切除術とその後に化学療法。
それ以外の卵巣胚細胞腫瘍の治療法は、以下のものがあります:
- 片側付属器切除術とその後に注意深い経過観察;あるいは
- 片側付属器切除を行い、そのあと、場合によって多剤併用化学療法を行う方法。
現在、米国で
I期卵巣胚細胞腫瘍 の患者さんを受け入れている臨床試験があるかどうかをNCIのがん臨床試験リストから確認してください。
試験の場所、治療の種類、薬剤名など研究の他の特徴から研究を詳細に知ることが出来ます。臨床試験に関する一般的情報は
NCI Web siteから入手可能です。
II期卵巣胚細胞腫瘍
治療法は、未分化胚細胞腫瘍かそれ以外の卵巣胚細胞腫瘍かにより異なります。
未分化胚細胞腫瘍の治療法は、次のうちのどちらかになる可能性があります:
- 子宮全摘出術と両側付属器切除術後の放射線療法または多剤併用化学療法;あるいは
- 片側付属器切除術とその後に化学療法。
それ以外の胚細胞腫瘍の治療方法は、次のうちのどれかが含まれる可能性があります:
- 片側付属器切除術とその後に多剤併用化学療法。
- セカンドルック開腹術(初回治療の後で腫瘍細胞が残っているかどうかを調べるために行われる手術)。
- 新しい治療法で行われる臨床試験。
現在、米国で
II期卵巣胚細胞腫瘍 の患者さんを受け入れている臨床試験があるかどうかをNCIのがん臨床試験リストから確認してください。
試験の場所、治療の種類、薬剤名など研究の他の特徴から研究を詳細に知ることが出来ます。臨床試験に関する一般的情報は
NCI Web siteから入手可能です。
III期卵巣胚細胞腫瘍
治療法は、未分化胚細胞腫瘍かそれ以外の卵巣胚細胞腫瘍かにより異なります。
未分化胚細胞腫瘍の治療法は、以下のものがあります:
- 子宮全摘出術および両側付属器切除術に加えて、骨盤や腹部にあるがんをできる限り取り除く手術。
- 片側付属器切除術とその後に化学療法。
それ以外の卵巣胚細胞腫瘍の治療方法は、以下のものがあります:
- 子宮全摘出術および両側付属器切除術に加えて、骨盤や腹部にあるがんをできる限り取り除く手術。手術の前かあとに(または前にもあとにも)化学療法。
- 片側付属器切除術とその後に化学療法。
- セカンドルック開腹術(初回治療の後で腫瘍細胞が残っているかどうかを調べるために行われる手術)。
- 新しい治療法で行われる臨床試験。
現在、米国で
III期卵巣胚細胞腫瘍 の患者さんを受け入れている臨床試験があるかどうかをNCIのがん臨床試験リストから確認してください。
試験の場所、治療の種類、薬剤名など研究の他の特徴から研究を詳細に知ることが出来ます。臨床試験に関する一般的情報は
NCI Web siteから入手可能です。
IV期卵巣胚細胞腫瘍
治療法は、未分化胚細胞腫瘍かそれ以外の卵巣胚細胞腫瘍かにより異なります。
未分化胚細胞腫瘍の治療法は、以下のものがあります:
- 子宮全摘出術および両側付属器切除術に加えて、骨盤や腹部にあるがんをできる限り取り除く手術を行い、その後に化学療法。
- 片側付属器切除術とその後に化学療法。
それ以外の卵巣胚細胞腫瘍の治療方法は、次のうちのどれかが含まれる可能性があります:
- 子宮全摘出術および両側付属器切除術に加えて、骨盤や腹部にあるがんをできる限り取り除く手術。手術の前かあとに(または前にもあとにも)化学療法。
- 片側付属器切除術とその後に化学療法。
- セカンドルック開腹術(初回治療の後で腫瘍細胞が残っているかどうかを調べるために行われる手術)。
- 新しい治療法で行われる臨床試験
現在、米国で
IV期卵巣胚細胞腫瘍 の患者さんを受け入れている臨床試験があるかどうかをNCIのがん臨床試験リストから確認してください。
試験の場所、治療の種類、薬剤名など研究の他の特徴から研究を詳細に知ることが出来ます。臨床試験に関する一般的情報は
NCI Web siteから入手可能です。
再発性卵巣胚細胞腫瘍の治療法
治療法は、未分化胚細胞腫瘍あるいはそれ以外の卵巣胚細胞腫瘍かにより異なります。
未分化胚細胞腫瘍の場合は次の治療を行う可能性があります:
それ以外の卵巣胚細胞腫瘍の治療法は、以下のものがあります:
- 化学療法。
- 手術療法単独または化学療法との併用療法。
- 大量化学療法を行い、そのあと、骨髄移植を行う臨床試験。
- 新しい治療法で行われる臨床試験。
現在、米国で
V期卵巣胚細胞腫瘍 の患者さんを受け入れている臨床試験があるかどうかをNCIのがん臨床試験リストから確認してください。
試験の場所、治療の種類、薬剤名など研究の他の特徴から研究を詳細に知ることが出来ます。臨床試験に関する一般的情報は
NCI Web siteから入手可能です。