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成人の脳腫瘍

概説

このセクションの要点
  • 成人脳腫瘍とは脳の組織内に異常な細胞が生じる病気です。
  • 身体の他の部分に生じ、脳まで拡がった脳腫瘍は転移性腫瘍と呼ばれます。
  • 脳は多くの重要な身体機能を制御しています。
  • 脊髄は全身の大部分の神経と脳をつないでいます。
  • 様々な種類の脳/脊髄腫瘍があります。
    • 星細胞性腫瘍
    • 乏突起神経膠細胞性腫瘍
    • 混合型神経膠腫
    • 上衣性腫瘍
    • 胎児細胞性腫瘍:髄芽腫(グレードIV)
    • 松果体実質細胞腫瘍
    • 髄膜腫瘍
    • 胚細胞腫瘍
    • トルコ鞍領域の腫瘍:頭蓋咽頭腫(グレードI)および下垂体腫瘍
    • 再発性脳腫瘍
  • 成人脳腫瘍はそのほとんどが原因不明です。
  • 成人脳/脊髄腫瘍の症状はすべての患者さんで同様とは限りません。
  • 成人脳腫瘍を発見し、診断するために脳、脊髄を調べるための検査が用いられます。
  • ほとんどの成人脳腫瘍は診断され、手術により摘出されます。
  • 諸条件により治療法の選択や予後(治癒の可能性)が変わります。

成人脳腫瘍とは脳の組織内に異常な細胞が生じる病気です。

脳/脊髄腫瘍には多くの種類があります。腫瘍は細胞の異常な増殖により生じ、脳や脊髄の様々な部位に発生することがあります。脳と脊髄はともに中枢神経系(CNS)を構成しています。

腫瘍は良性(非がん性)または悪性(がん性)の場合があります。良性脳腫瘍は成長し、脳近傍領域を圧迫することがありますが、他の組織まで拡がったり、再発(再燃)することはほとんどありません。悪性脳腫瘍は迅速に成長し、他の脳組織まで拡がることがあります。腫瘍が成長して脳領域内を圧迫すると、脳の一部があるべき正常な機能を行わなくなることがあります。良性および悪性脳腫瘍のいずれも症状を誘発し、治療を必要とします。

脳腫瘍は成人と小児のいずれにも生じることがあります。しかし、小児に対する治療法は成人に対する治療法とは異なる可能性があります(小児の治療法についての詳しい情報は、PDQの小児脳/脊髄腫瘍の治療に関する項目を参照してください)。

脳内に初発するリンパ腫についての情報は、PDQの原発性CNSリンパ腫*の治療に関する項目を参照してください。

(注)*の項目はがんinfo.の項目には含まれていません。

身体の他の部分に生じ、脳まで拡がった脳腫瘍は転移性腫瘍と呼ばれます。

脳内に初発する腫瘍は原発性脳腫瘍と呼ばれます。脳に認められる腫瘍はしばしば身体の他のいずれかの部位から発生し、脳の1ヶ所以上の部位まで拡がることがあります。これらは転移性脳腫瘍(または脳転移)と呼ばれます。転移性脳腫瘍は原発性脳腫瘍より頻繁に認められます。

脳まで頻繁に拡がるがんの種類にはメラノーマ、乳がん、結腸がん、肺がん、原発巣不明がんがあります。脊髄まで頻繁に拡がるがんの種類にはリンパ腫、肺がん、乳がん、前立腺がんがあります。肺がん、白血病、リンパ腫、乳がん、胃腸がんにより誘発された転移性脳/脊髄腫瘍の約半数は軟膜(脳と脊髄を覆う2つの最内層の膜)まで拡がることがあります。

脳や脊髄まで頻繁に拡がるがんのさらに詳細な情報については以下のPDQ要約を参照してください: (注)*の項目はがんinfo.の項目には含まれていません。

脳は多くの重要な身体機能を制御しています。

脳は主に3つの部分から構成されています:
  • 頭部の上方に位置する大脳は、脳の最も大きな部分を占めています。大脳は思考、学習、問題解決、感情、会話、読み書き、随意運動を制御します。
  • 脳の後方下側(頭部の後方中間部付近)に位置する小脳は、運動、バランス、姿勢を制御します。
  • 脳の最も下方(頸部の後方真上)に位置する脳幹は脊髄と脳とをつないでいます。脳幹は呼吸、心拍数の調整や見る、聞く、歩く、話す、食べるなど基本的動作に必要となる神経や筋肉を制御します。

脊髄は全身の大部分の神経と脳をつないでいます。

脊髄は脳幹から背側中央に走る神経組織腔で、膜と呼ばれる3つの薄い組織層により覆われています。これらの膜は脊椎(背骨)により囲まれています。脳からの信号を伝えて筋肉を動かす、皮膚からの触覚について脳まで伝えるなど、脳と他の身体との間で情報を伝達します。

様々な種類の脳/脊髄腫瘍があります。

脳/脊髄腫瘍は生じた細胞の種類と腫瘍が最初に発生したCNSの部位に応じて呼ばれます。腫瘍の悪性度(グレード)は緩徐に成長する腫瘍と迅速に成長する腫瘍の種類を区別して説明するために用いられることがあります。腫瘍の悪性度は、がん細胞が顕微鏡下でどの程度異常にみえるか、腫瘍がどの程度迅速に成長し拡がると思われるかに基づいています。
腫瘍の悪性度分類系
グレードI(低悪性度):
腫瘍の成長は緩徐で、正常細胞とよく似た細胞を有しており、近傍組織内に拡がることは稀です。手術により腫瘍を完全に摘出することが可能です。
グレードII:
腫瘍は緩徐に成長しますが、近傍組織内に拡がり、また再発(再燃)することがあります。いくつかの腫瘍はさらにグレードの高い腫瘍になることがあります。
グレードIII:
腫瘍は迅速に成長し、近傍組織内に拡がることがあります。腫瘍細胞は、正常細胞とは非常に異なってみえます。
グレードIV(高悪性度):
腫瘍は非常に迅速に成長し拡がり、細胞は正常細胞とは異なってみえます。腫瘍内に死滅細胞の領域が存在することがあります。グレードIVの脳腫瘍はグレードの低い腫瘍に比べて治癒が困難です。
星細胞性腫瘍
星細胞性腫瘍は神経細胞を健常に保つうえで役立つ星細胞と呼ばれる星形の脳細胞中に生じます。星細胞は膠細胞の1種で、時に神経膠腫とも呼ばれます。次のような種類の星細胞性腫瘍があります:
脳幹部神経膠腫:
脳幹部神経膠腫は脊髄とつながっている脳の一部である脳幹に生じます。しばしば高悪性度腫瘍であり、脳幹から広範に拡がり、治癒は困難です。脳幹部神経膠腫は成人に生じることは稀です(さらに詳細な情報についてはPDQの小児脳幹部神経膠腫*の治療についての項目を参照してください)。
松果体星細胞性腫瘍:
松果体星細胞性腫瘍は松果体周囲の組織に生じ、あらゆるグレードの場合があります。松果体は睡眠・覚醒サイクルの制御に関与するホルモンであるメラトニンを生成する脳内の小さな器官です。
毛様細胞性星細胞腫(グレードI):
毛様細胞性星細胞腫は脳や脊髄内で緩徐に成長します。嚢胞を形成し、稀に近傍組織内に拡がることがあります。この種の腫瘍は小児や若年成人および神経線維腫症1型(NF1)患者さんに最も多く認められます。毛様細胞性星細胞腫は稀に死に至ることがあります。
び漫性星細胞腫(グレードII):
び漫性星細胞腫の成長は緩徐ですが、しばしば近傍組織に拡がります。時にび漫性星細胞腫はさらに高いグレードまで進展し、退形成性星細胞腫や膠芽腫となることがあります。び漫性星細胞腫は脳のあらゆる部分に生じることがありますが、大脳に最も頻繁に生じます。若年成人やLi-Fraumeni症候群患者さんに最も多く認められ、低悪性度び慢性星細胞腫とも呼ばれます。
退形成性星細胞腫(グレードIII):
退形成性星細胞腫は迅速に成長し、近傍組織に拡がります。退形成性星細胞腫はさらに高いグレードまで進展し、膠芽腫になることがあります。退形成性星細胞腫は大脳内に最も頻繁に生じ、また成人に最も多く認められます。退形成性星細胞腫はまた悪性星細胞腫、高悪性度星細胞腫とも呼ばれます。
膠芽腫(グレードIV):
膠芽腫は非常に迅速に成長し拡がります。膠芽腫は大脳内に最も頻繁に生じます。この種の腫瘍は成人に最も多く認められ、予後は不良です。多形成膠芽腫とも呼ばれます。

小児星細胞性腫瘍についての情報は、PDQの小児星細胞性腫瘍*の治療についての項目を参照してください。

(注)*の項目はがんinfoの項目には含まれていません。
乏突起神経膠細胞性腫瘍
乏突起神経膠細胞性腫瘍は神経細胞を健常に保つうえで役立つ乏突起神経膠細胞と呼ばれる脳細胞内に生じます。乏突起神経膠細胞は膠細胞の1種で、時に神経膠腫とも呼ばれます。乏突起神経膠細胞性腫瘍のグレードには次のようなものがあります:
乏突起神経膠腫(グレードII):
乏突起神経膠腫は緩徐に成長し拡がり、腫瘍細胞は正常細胞と非常に良く似ています。
この種の腫瘍は大脳内に最も頻繁に生じます。乏突起神経膠腫は成人に最も多く認められます。
退形成性乏突起神経膠腫(グレードIII):
退形成性乏突起神経膠腫は迅速に成長し、腫瘍細胞は正常細胞と非常に異なってみえます。この種のがんは大脳内に最も頻繁に生じます。
混合型神経膠腫
混合型神経膠腫は乏突起神経膠細胞と星細胞内に2種類の腫瘍細胞を有する脳腫瘍です。この種の腫瘍は大脳に最も頻繁に生じます。
乏突起星細胞腫(グレードII):
乏突起星細胞腫は緩徐に成長する腫瘍で、腫瘍細胞は正常細胞とほとんど相違なくみえます。
退形成性乏突起星細胞腫(グレードIII):
退形成性乏突起星細胞腫内の腫瘍細胞は正常細胞と非常に異なってみえます。
上衣性腫瘍
上衣性腫瘍は通常、脳や脊髄周囲の体液で満たされた腔に並んでいる細胞中に生じます。上衣性細胞は膠細胞の1種で、時に神経膠腫とも呼ばれます。上衣性腫瘍のグレードには次のようなものがあります:
上衣細胞腫(グレードIまたはII):
グレードIまたはIIの上衣細胞腫は緩徐に成長し、正常細胞と非常によく似た細胞を有しています。グレードIの上衣細胞腫には粘液乳頭状上衣腫と上衣下星細胞腫の2種類があります。これらの腫瘍は成人に最も多く認められます。グレードIIの上衣細胞腫は脳室とそれにつながる経路、または脊髄内で成長します。小児、若年成人および神経線維腫症2型(NF2)患者さんに最も多く認められます(さらに詳細な情報についてはPDQの小児上衣細胞腫腫*の治療についての項目を参照してください)。
退形成性上衣細胞腫(グレードIII):
退形成性上衣細胞腫は非常に迅速に成長し、予後は不良です。
(注)*の項目はがんinfoの項目には含まれていません。
胎児細胞性腫瘍:髄芽腫(グレードIV)
髄芽腫は胎児性腫瘍の1種です。胎児が発生し始める際に、脳細胞中に腫瘍が生じます。この種の脳腫瘍はしばしば小脳内に初発します。腫瘍は脳脊髄液(CSF)を介して脳から脊髄まで拡がることがあります。髄芽腫は小児、若年成人、Turcot症候群2型、母斑性基底細胞癌症候群患者さんに最も頻繁に認められます。
小児の胎児性腫瘍についてのさらに詳しい情報については次のPDQ要約を参照してください:
  • 小児の中枢神経系胎児性腫瘍*の治療
  • 小児の中枢神経系非定型奇形腫様/ラブドイド腫瘍*の治療
(注)*の項目はがんinfoの項目には含まれていません。
松果体実質細胞腫瘍
松果体実質細胞腫瘍は松果体のほとんどを構成する実質細胞または松果体細胞に生じます。これらの腫瘍は松果体星細胞性腫瘍とは異なります。松果体実質細胞腫瘍のグレードには次のようなものがあります:
松果体細胞腫(グレードII):
松果体細胞腫は緩徐に成長する松果体腫瘍で、成人に最も頻繁にみられます。
松果体芽細胞腫(グレードIV):
松果体芽細胞腫は稀な腫瘍で非常に拡がる可能性があります。この種の腫瘍は小児に最も多く認められます(さらに詳細な情報についてはPDQの小児中枢神経系胎児性腫瘍*の治療についての項目を参照してください)。
(注)*の項目はがんinfoの項目には含まれていません。
髄膜腫瘍
髄膜腫とも呼ばれる髄膜腫瘍は髄膜(脳と脊髄を覆う組織の薄層)に生じます。脳や脊髄細胞とは異なる種類の細胞から生じることがあります。髄膜腫は成人に最も多く認められます。髄膜腫瘍には次のような種類があります:
髄膜腫(グレードI):
グレードIの髄膜腫は最も一般的な髄膜腫瘍です。このグレードの髄膜腫は緩徐に成長する良性腫瘍で、硬膜(頭蓋に最も近い部分にあり、脳を覆っている組織層)に最も頻繁に生じます。女性に最も多く認められます。
髄膜腫(グレードII、III):
稀な悪性髄膜腫瘍で、迅速に成長し、脳と脊髄内に拡がることがあります。グレードIIIの髄膜腫は男性に最も多く認められます。
血管周囲細胞腫は髄膜腫瘍ではありませんが、グレードII、IIIの髄膜腫と同様な治療が行われます。血管周囲細胞腫は、通常硬膜に生じます。治療後にしばしば再発(再燃)し、通常、身体の他の部分まで拡がります。
胚細胞腫瘍
胚細胞腫瘍は男性の精子、女性の卵子(卵)に発達する細胞である胚細胞に生じます。胚細胞腫瘍は通常、松果体近傍の脳中心部に生じます。胚細胞腫瘍は脳や脊髄の他の部分まで拡がることがあります。様々な種類の胚細胞腫瘍があります。これらには胚細胞腫、奇形腫、胎児性卵黄嚢腫瘍、絨毛がんがあげられます。胚細胞腫瘍は良性または悪性の場合があります。

ほとんどの胚細胞腫瘍は小児、Klinefelter症候群患者さんに認められます(さらに詳しい情報については、PDQの小児脳/脊髄腫瘍の治療の概説についての項目を参照してください)。
トルコ鞍領域の腫瘍:頭蓋咽頭腫(グレードI)および下垂体腫瘍
トルコ鞍領域の腫瘍は鼻背の真上にある脳の中心部内に生じます。様々な種類の脳、脊髄細胞から生じることがあります。
頭蓋咽頭腫(グレードI):
頭蓋咽頭腫は下垂体(脳の底部にあり、他の腺を制御するエンドウ豆大の臓器)の真上に通常生じる稀な腫瘍です。腫瘍は下垂体や視神経を含む近傍組織内まで成長し、ホルモン産生や視力など多くの機能に影響を及ぼすことがあります。これらの腫瘍は成人と小児に生じます(小児の治療についてのさらに詳しい情報については、PDQの小児頭蓋咽頭腫*の治療の項目を参照してください)。
下垂体腫瘍:
さらに詳しい情報についてはPDQの下垂体腫瘍の治療の項目を参照してください。
(注)*の項目はがんinfoの項目には含まれていません。
再発性脳腫瘍
再発性脳腫瘍は治療後に再び発生(再発)した腫瘍のことをいいます。脳腫瘍はしばしば再発し、時に最初の腫瘍の発生から何年も後になって再発する場合があります。再発は脳の同じ部位や中枢神経系の別の部位に起こることもあります。

成人脳腫瘍はそのほとんどが原因不明です。

病気を発症する危険を高めるものをリスク因子と呼びます。リスク因子があるからといって、がんになるとは限りませんし、リスク因子がないからといってがんにならないわけでもありません。リスクを持つ可能性がある人は医師に相談してください。脳腫瘍について分かっているリスク因子はほとんどありません。以下の状況はある種の脳腫瘍の発症リスクを高める可能性があります:
  • 塩化ビニル曝露歴は神経膠腫のリスクを高めることがあります。
  • 頭皮、脳への過去の放射線療法は髄膜腫のリスクを高めることがあります。
  • エプスタインバーウイルス(EBV)感染症、AIDS(後天性免疫不全症候群)を有する、または臓器移植を受けた場合には原発性CNSリンパ腫のリスクが高いことがあります(さらに詳しい情報については原発性CNSリンパ腫*のPDQ要約を参照してください)。
  • ある種の遺伝的症候群を有する場合、以下の種類の脳腫瘍の発症リスクが高いことがあります:
  • 神経線維腫症1型、2型。
  • von Hippel-Lindau病。
  • 結節性硬化症。
  • Li-Fraumeni症候群。
  • Turcot症候群1型、2型。
  • Klinefelter症候群。
  • 母斑性基底細胞がん症候群。
(注)*の項目はがんinfoの項目には含まれていません。

成人脳/脊髄腫瘍の症状はすべての患者さんで同様とは限りません。

脳腫瘍により誘発される症状は腫瘍が生じた脳の部位、脳の一部により制御される機能、腫瘍の大きさによって異なります。成人脳腫瘍によって、頭痛や他の症状がみられることがあります。他の状況によっても同じ症状がみられます。以下の症状が1つでもみられた際は医師の診察を勧めます:
脳腫瘍
  • 朝方に起こる頭痛や嘔吐すると治まる頭痛。
  • 頻繁な悪心・嘔吐。
  • 視力、聴力、会話障害。
  • 平衡感覚の喪失、歩行困難。
  • 異常な眠気や活動水準の変化。
  • 人格や行動の異常な変化。
  • 痙攣発作。
脊髄腫瘍
  • 背部痛または背部から上肢・下肢にかけて拡がる疼痛。
  • 排便習慣の変化や排尿障害。
  • 下肢の脱力感。
  • 歩行障害。

成人脳腫瘍を発見し、診断するために脳、脊髄を調べるための検査が用いられます。

以下の検査や手法が用いられます:
身体所見および既往歴:
全身を調べて、しこりや何か異常にみえるものなど疾患徴候を含めた一般的健康状態をチェックします。また患者さんのこれまでの生活習慣や過去の疾患および治療の病歴についても調べます。
神経学的検査:
一連の質問票や検査から脳、脊髄、神経機能を調べます。検査では患者さんの精神状態、協調性、正常に歩行可能か、筋肉、感覚、反射がどの程度機能しているかを調べます。神経学的テスト、神経(機能)検査と呼ばれることもあります。
視野検査:
患者さんの視野(物体を見ることができる全範囲)を調べる検査です。この検査は中心視野(まっすぐ正面を向いた場合に見える範囲)と周辺視野(まっすぐ正面を向いた場合に見える他の全ての方向の範囲)の両方を測定します。何らかの視力低下は腫瘍が視力に影響する脳の一部を損傷または圧迫している徴候である可能性があります。
腫瘍マーカー検査:
身体中の器官、組織、腫瘍細胞内に放出されるある物質の量を測定するために、血液、尿、組織サンプルを調べる手法です。ある物質の身体中の値が上昇している場合、特定の種類の腫瘍と関連しています。これらは腫瘍マーカーと呼ばれています。この検査は生殖細胞腫瘍を診断するために行われることがあります。
遺伝子検査:
ある種の脳腫瘍に関連している染色体の変化について血液または組織サンプルを調べる臨床検査です。 この検査は遺伝性症候群を診断するために行われることがあります。
CTスキャン(CATスキャン):
いろいろな角度から体内の詳細な像を連続的に撮影します。像はX線撮影装置と連動したコンピュータにより作られます。造影剤を静脈内に注入するか飲み込むと、臓器や組織がより明瞭に示されます。この方法はまたコンピュータトモグラフィー、コンピュータ断層撮影法、またはコンピュータ体軸断層撮影法とも呼ばれます。
ガドリニウム増強MRI(核磁気共鳴画像法):
磁石、電磁波およびコンピュータを用いて脳、脊髄の一連の詳細な画像を撮影する方法です。ガドリニウムと呼ばれる物質を静脈から注入します。ガドリニウムはがん細胞周囲に集積し、画像がより明瞭に示されます。この方法はまた核磁気共鳴画像法(NMRI)とも呼ばれています。時にMRIスキャン中に核磁気共鳴スペクトロスコピー(MRS)と呼ばれる手法が行われることがあります。MRSは化学構造に基づいて腫瘍を診断するために用いられます。
SPECTスキャン(単光子放射型コンピュータ断層撮影スキャン):
コンピュータに連結した特殊なカメラを用いて脳の3-次元(3D)画像を撮影する方法です。少量の放射性物質を静脈内に注入するか鼻から吸入します。物質が血液を通して移動する際に、カメラを頭部周囲で回転させて脳の画像を撮影します。がん細胞が成長している領域では血流が増加し、化学反応(代謝)がより多く行われているため、これらの領域では像がより明るく示されます。この手法はCTスキャンの直前または直後に行われることがあります。
PETスキャン(陽電子放射断層撮影スキャン):
身体にある悪性腫瘍細胞をみつけるための手法です。少量の放射性グルコース(糖)を静脈内に注入します。PETスキャナーが体の周囲を回転してグルコースが用いられている脳部位の像を撮影します。悪性腫瘍細胞は正常細胞よりも活発で、グルコースをより多く吸収することから、像はより明るく示されます。
血管造影:
脳内の血管、血流を調べる方法です。造影剤を血管に注入します。造影剤が血管内を移動する際に、X線を撮って障害物がないかどうか調べます。

ほとんどの成人脳腫瘍は診断され、手術により摘出されます。

医師は脳腫瘍が疑われる場合、組織サンプルを摘出して生検を行うことがあります。脳内の腫瘍に対して、頭蓋の一部を開頭し、針を用いて脳組織サンプルを摘出することにより生険が行われます。病理医は組織を顕微鏡下で観察し、がん細胞があるかどうかを調べます。がん細胞が認められた場合、医師は同手術中に安全に摘出可能な量の腫瘍を摘出します。手術後、病理医は腫瘍の種類と悪性度を明らかにするためがん細胞を調べます。腫瘍の悪性度はがん細胞が顕微鏡下でどの程度異常にみえるか、腫瘍がどの程度迅速に成長し拡がると思われるかに基づいています。手術後、何らかのがん細胞が残存しているかどうかを調べるためにCTスキャンまたはMRIが用いられることがあります。
摘出した腫瘍サンプルについて次のような検査が行われます:
免疫組織化学的検査:
がん組織サンプルに抗体、染色液、放射性同位体などの物質を添加して特定の抗原について調べるための臨床検査です。この種の検査は異なる種類のがんにおける相違を見分けるために用いられます。
光および電子顕微鏡:
細胞内の特定の変化を調べるため、標準的および高性能顕微鏡下で組織サンプル中の細胞を観察する臨床検査です。
細胞遺伝学的分析:
組織サンプル中の細胞を顕微鏡下で観察し、染色体中の特定の変化を調べる臨床検査です。
腫瘍が生じた脳または脊髄の部位によっては時に生検、手術が安全に行えない場合があります。これらの腫瘍は画像検査や他の方法の結果に基づいて診断されます。

諸条件により予後(治癒の可能性)や治療選択肢が変わります。

原発性脳腫瘍に対する予後(治癒の可能性)と治療選択肢は以下の条件によって異なります:
  • 腫瘍の種類と悪性度。
  • 腫瘍の部位。
  • 腫瘍が手術により摘出可能かどうか。
  • 染色体に特定の変化がみられるかどうか。
  • 診断されたばかりのがんか、再発(再燃)したがんかどうか。
  • 患者さんの全身状態。
転移性脳腫瘍に対する予後と治療選択肢は以下の条件によって異なります:
  • 患者さんが60歳未満かどうか。
  • 脳または脊髄内に3個以上の腫瘍があるかどうか。
  • 脳または脊髄内に腫瘍があるかどうか。
  • 腫瘍が治療に対してどの程度反応するか。
  • 原発性腫瘍が成長または拡がり続けているかどうか。
乳がんからの脳転移は他の原発性がんからに比べて予後はより良好です。結腸がんからの脳転移は予後が不良です。

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病期

このセクションの要点
  • 成人脳腫瘍には標準的病期分類系はありません。
  • 詳しい治療計画を立てるために手術後に画像検査が繰り返し行われることがあります。

成人脳腫瘍には標準的病期分類系はありません。

通常、がんの程度や拡がりは病期で説明されます。脳腫瘍に対する標準的病期分類系はありません。脳内に生じた脳腫瘍は脳や脊髄の他の部位まで拡がることがありますが、身体の他の部位まで拡がることはほとんどありません。脳腫瘍の治療法は腫瘍が生じた部分の細胞の種類、腫瘍が生じた中枢神経系の部位、手術後に残存するがんの量、腫瘍の悪性度によって異なります。身体の他の部位から脳まで拡がった脳腫瘍の治療は脳内における腫瘍の数によって異なります。

詳しい治療計画を立てるために手術後に画像検査が繰り返し行われることがあります。

腫瘍を手術により取り除いた後、腫瘍がどの程度残存しているか調べるために、脳腫瘍を検出するために用いられるいくつかの検査や手法*が繰り返し行われることがあります。

(注)*の項目はがんinfoの項目には含まれていません。

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治療法の概要

このセクションの要点
  • 成人脳腫瘍の患者さんに対して様々な種類の治療法があります。
  • 3種類の標準的治療法が用いられます:
    • 手術療法
    • 放射線療法
    • 化学療法
  • 新しいタイプの治療法は現在、臨床試験で検証中です。
    • 他の種類の放射線療法
    • 温熱療法
    • 生物学的療法
  • 臨床試験に参加したいと考える患者さんがいるかも知れません。
  • 患者さんはがんの治療開始前、または治療中、治療開始後に臨床試験に参加することができます。
  • フォローアップ検査が必要になるかも知れません。

成人脳腫瘍の患者さんに対して様々な種類の治療法があります。

成人脳腫瘍の患者さんに対して各種治療法が適用されます。標準的治療法(現在用いられている治療法)もあれば、臨床試験において検証されているものもあります。治療法についての臨床試験は現在行われている治療法の改善やがん患者さんに対する新しい治療法に対する情報を得るために行われるものです。現時点で標準的と考えられている治療法よりも新しい治療法が良いと示された場合、今度は新しい治療法が標準的治療法になる可能性があります。

3種類の標準的治療法が用いられます。

手術療法
このまとめのセクションの概説の項目に記載しているように、手術療法は成人脳腫瘍を診断し、治療するために用いられます。

手術の際に医師が目にみえるがんをすべて摘出したとしても、まだ体内に残っているがん細胞をすべて殺す目的で、患者さんに対して手術後に化学療法や放射線療法を行うことがあります。治癒の可能性を高める目的で手術後に行われる治療法はアジュバント療法と呼ばれます。
放射線療法
放射線療法は高エネルギーX線やその他の種類の放射線を用いてがん細胞を殺すかまたは成長させないでおくがん治療のことです。放射線療法には2種類あります。外照射療法は体外の機械を用いてがんに放射線を照射します。総線量を1日2回以上に分けて、低線量を分割照射する高分割放射線療法は外照射療法の1種です。腔内照射療法は放射性物質を針、シーズ、ワイヤ、カテーテルなどの中に封入し、それをがんの内部またはその周辺に直接留置します。放射線療法の方法は腫瘍の種類やそれが存在する脳内の部位によって異なります。
化学療法
化学療法は、薬剤を用いてがん細胞を殺すかまたは細胞分裂を停止させることでがん細胞の増殖を停止させるがん治療のことです。口から服用したり、筋肉や静脈内に注入する化学療法では、薬剤は血流を通って全身のがん細胞に送達することができます(全身化学療法)。脳脊髄液、臓器、腹腔などの体腔に薬剤を直接注入する化学療法では、薬剤は主にこれらの領域中にあるがん細胞に影響します(局所化学療法)。
多剤併用化学療法は2種類以上の抗がん剤を用いる治療法です。脳腫瘍を治療するために、手術により腫瘍を摘出した後、脳腫瘍部位内に直接抗がん剤を送達するために溶解性ウェハを用いることがあります。化学療法の方法は腫瘍の種類やそれが存在する脳内の部位によって異なります。

詳しい情報については脳腫瘍に対する承認薬を参照してください。

新しいタイプの治療法は現在、臨床試験で検証中です。

このまとめのセクションでは、現在臨床試験を行っている治療法について触れますが、最新の臨床試験をすべて網羅できていない可能性があります。実施されている臨床試験についての情報はインターネットでNCI Web siteにアクセスすれば、入手できます。
他の種類の放射線療法
放射線増感剤:
腫瘍細胞を放射線療法に対してより感受性とするための薬剤です。放射線増感剤を用いた併用放射線療法はより多くの腫瘍細胞を死滅させます。
高分割放射線療法:
総線量を1日2回以上に分けて、低線量を分割照射する放射線療法です。高分割放射線療法は脳幹神経膠腫に対する標準的治療として用いられています。
加速過分割放射線療法:
総線量を1日2回以上に分けて、低線量を分割照射する放射線療法です。標準放射線治療法に比べ短期間(より少ない日)で総線量を照射します。
術中放射線療法:
がんの手術療法中にがん細胞を死滅させるために高エネルギーX線を用いるがん治療です。
定位放射線手術:
頭蓋に装着する固定用頭部フレームを用いて、腫瘍に直接高線量の放射線を照射する放射線療法の1種です。これにより周囲の健常組織への損傷がより少なくなります。これはまた定位放射線外科手術、放射線手術とも呼ばれます。この方法は手術療法には含まれません。
温熱療法
温熱療法はがん細胞を損傷または死滅させるため、または放射線療法はある種の抗がん剤の影響に対してがん細胞をより感受性とするために身体組織を正常温度以上に加熱する治療法です。
生物学的療法
生物学的療法は患者さん自身のがんと闘う免疫系を用いる治療法です。自らの体内で作られる物質や実験室で作成された物質を用い、がんに対するもともとの抵抗力を高め、方向づけしたり、回復させたりします。この種のがん治療法は生物療法、免疫療法とも呼ばれます。

臨床試験に参加したいと考える患者さんがいるかも知れません。

何人かの患者さんにおいて、臨床試験に参加することは最良の治療選択であるかもしれません。臨床試験はがんの研究過程の1つです。臨床試験は新たながん治療法が標準的治療法よりも安全で有効であるかどうかを明らかにするために行われます。

がんに対する今日の標準的治療法の多くは早期の臨床試験に基づいています。臨床試験に参加する患者さんは標準的治療法を受けるか、初めて新しい治療を受けることになるかもしれません。

患者さんが臨床試験に参加することは、将来のがん治療法の改善において有用です。臨床試験により有効な新規治療法につながらなくても、しばしば重要な疑問が解明され、研究をさらに前進させるうえで役立ちます。

患者さんはがんの治療開始前、または治療中、治療開始後に臨床試験に参加することができます。

いくつかの臨床試験はまだ治療を受けていない患者さんのみを対象としており、また他の試験はがんが治癒しない患者さんに対する治療法を検討しています。がんが再発(再燃)するのを止めるか、がん治療の副作用を軽減する新たな方法を評価するための臨床試験もあります。

臨床試験はアメリカ国内のいろいろなところで実施されています。治療法の項で、現在の治療法の臨床試験へのリンクを参照してください。それらはNCIの臨床試験リストから検索されます。

フォローアップ検査が必要になるかも知れません。

がんを診断するため、またはがんの病期を明らかにするために行われたいくつかの検査が繰り返し行われることがあります。いくつかの検査は治療がどの程度よく効いているかを判断するために繰り返し行われます。またこれらの検査結果に基づいて、治療を継続、変更、中止するかが決定されることがあります。これらは時に再病期診断と呼ばれます。

いくつかの検査は治療終了後に時々継続して行われることがあります。これらの検査結果から、状態に変化がみられるかどうか、またはがんが再発(再燃)したかどうかが分かります。これらの検査は時にフォローアップ検査、または定期検査と呼ばれます。

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病期別治療法

現在行われている臨床試験の検索結果へのリンクは各治療の項目に記載されています。いくつかのがんの種類や病期については、試験がリストされていないことがあります。リストされていなくても、実施されていると思われる臨床試験については主治医に相談してください。

星細胞性腫瘍

脳幹部神経膠腫

脳幹神経膠腫の治療は高分割放射線療法を含む放射線療法が行われます。

現在、成人脳幹神経膠腫の患者さんを受け入れている臨床試験があるかどうかをNCIのがん臨床試験リストから確認してください。さらに具体的内容について、試験の実施されている場所、治療法の種類、医薬品名など研究の他の特徴から研究を詳細に知ることができます。臨床試験についての一般的情報はNCI Web siteから入手できます。

松果体星細胞性腫瘍

松果体星細胞性腫瘍の治療法には下記のようなものがあります:
  • 化学療法併用・非併用下で放射線療法と併用した手術。
  • 放射線増感剤、術中放射線療法、温熱療法併用・非併用下での外照射療法の臨床試験。
  • 外照射療法後の新規抗がん剤、生物学的療法の臨床試験。
成人松果体星細胞腫の患者さんを受け入れている臨床試験があるかどうかをNCIのがん臨床試験リストから確認してください。さらに具体的内容について、試験の実施されている場所、治療法の種類、医薬品名など研究の他の特徴から研究を詳細に知ることができます。臨床試験についての一般的情報はNCI Web siteから入手可能です。

毛様細胞性星細胞腫

成人毛様細胞性星細胞腫の患者さんを受け入れている臨床試験があるかどうかをNCIのがん臨床試験リストから確認してください。さらに具体的内容について、試験の実施されている場所、治療法の種類、医薬品名など研究の他の特徴から研究を詳細に知ることができます。臨床試験についての一般的情報はNCI Web siteから入手できます。

び漫性星細胞腫

び漫性星細胞腫の治療法には次のようなものがあります:
  • 放射線療法併用・非併用下での手術。
  • 手術により完全に摘出できない腫瘍に対して化学療法併用・非併用下で放射線療法を行う臨床試験。
  • 腫瘍進行時に放射線療法を行う臨床試験。
  • 高線量および低線量の放射線療法を比較するための臨床試験。
成人び漫性星細胞腫の患者さんを受け入れている臨床試験があるかどうかをNCIのがん臨床試験リストから確認してください。さらに具体的内容について、試験の実施されている場所、治療法の種類、医薬品名など研究の他の特徴から研究を詳細に知ることができます。臨床試験についての一般的情報はNCI Web siteから入手可能です。

退形成性星細胞腫

退形成性星細胞腫の治療法には次のようなものがあります:
  • 化学療法併用・非併用下で放射線療法と併用した手術。
  • 外照射療法と下記のいずれかを併用した臨床試験。
    • 高分割放射線療法
    • 加速過分割放射線療法
    • 定位放射線手術
    • 放射線増感剤
    • 温熱療法
    • 腔内照射療法
    • 術中放射線療法
  • 外照射療法後の新規抗がん剤、生物学的療法の臨床試験。
  • 高分割放射線療法または外照射、腔内照射療法と併用した化学療法の臨床試験。
  • 手術中に脳内に留置した化学療法の臨床試験。
成人退形成性星細胞腫の患者さんを受け入れている臨床試験があるかどうかをNCIのがん臨床試験リストから確認してください。さらに具体的内容について、試験の実施されている場所、治療法の種類、医薬品名など研究の他の特徴から研究を詳細に知ることができます。臨床試験についての一般的情報はNCI Web siteから入手可能です。

膠芽細胞腫

膠芽細胞腫の治療法には次のようなものがあります:
  • 化学療法併用・非併用下で放射線療法と併用した手術。
  • 手術中に脳内に留置した化学療法。
  • 化学療法と同時に施行する放射線療法。
  • 外照射療法と下記のいずれかを併用した臨床試験。
    • 高分割放射線療法
    • 加速過分割放射線療法
    • 定位放射線手術
    • 放射線増感剤
    • 温熱療法
    • 腔内照射療法
    • 術中放射線療法
  • 外照射療法後の新規抗がん剤、生物学的療法の臨床試験。
  • 新たな治療法の臨床試験。
成人膠芽細胞腫の患者さんを受け入れている臨床試験があるかどうかをNCIのがん臨床試験リストから確認してください。さらに具体的内容について、試験の実施されている場所、治療法の種類、医薬品名など研究の他の特徴から研究を詳細に知ることができます。臨床試験についての一般的情報はNCI Web siteから入手可能です。

乏突起神経膠細胞性腫瘍

乏突起神経膠腫の治療法には下記のようなものがあります:
  • 放射線療法併用・非併用下での手術。
  • 化学療法。
  • 手術により完全に摘出できない腫瘍に対して化学療法併用・非併用下で放射線療法を行う臨床試験。
  • 化学療法の臨床試験。
退形成性乏突起神経膠腫の治療法には次のようなものがあります:
  • 化学療法併用・非併用下で放射線療法と併用した手術。
  • 多剤併用化学療法。
  • 多剤併用化学療法併用・非併用下での放射線療法。
成人乏突起神経膠細胞性腫瘍の患者さんを受け入れている臨床試験があるかどうかをNCIのがん臨床試験リストから確認してください。さらに具体的内容について、試験の実施されている場所、治療法の種類、医薬品名など研究の他の特徴から研究を詳細に知ることができます。臨床試験についての一般的情報はNCI Web siteから入手可能です。

混合神経膠腫

混合神経膠腫の治療法には下記のようなものがあります:
  • 化学療法併用・非併用下で放射線療法と併用した手術。
  • 化学療法。
  • 外照射療法と下記のいずれかを併用した臨床試験。
    • 腔内照射療法
    • 放射線増感剤
    • 温熱療法
    • 術中放射線療法
  • 外照射療法後の新規抗がん剤、生物学的療法の臨床試験。
成人混合型神経膠腫の患者さんを受け入れている臨床試験があるかどうかをNCIのがん臨床試験リストから確認してください。さらに具体的内容について、試験の実施されている場所、治療法の種類、医薬品名など研究の他の特徴から研究を詳細に知ることができます。臨床試験についての一般的情報はNCI Web siteから入手可能です。

上衣系腫瘍

グレードI、グレードIIの上衣腫の治療法は、通常、放射線療法併用・非併用下で手術が行われます。
退形成性上衣細胞腫の治療法には次のようなものがあります:
  • 放射線療法と併用した手術。
  • 放射線療法前、放射線療法中および放射線療法後に化学療法を施行する臨床試験。
成人上衣性腫瘍の患者さんを受け入れている臨床試験があるかどうかをNCIのがん臨床試験リストから確認してください。さらに具体的内容について、試験の実施されている場所、治療法の種類、医薬品名など研究の他の特徴から研究を詳細に知ることができます。臨床試験についての一般的情報はNCI Web siteから入手可能です。

胎児細胞性腫瘍:髄芽腫

髄芽腫の治療法には次のようなものがあります:
  • 手術と脳、脊椎への放射線療法の併用。
  • 化学療法。
  • 手術に脳、脊椎への放射線療法を併用する臨床試験。
  • 化学療法の臨床試験。
成人髄芽腫の患者さんを受け入れている臨床試験があるかどうかをNCIのがん臨床試験リストから確認してください。さらに具体的内容について、試験の実施されている場所、治療法の種類、医薬品名など研究の他の特徴から研究を詳細に知ることができます。臨床試験についての一般的情報はNCI Web siteから入手可能です。

松果体実質細胞腫瘍

松果体実質細胞腫瘍の治療法には次のようなものがあります:
  • 松果体細胞腫に対しては、手術と放射線療法の併用。
  • 松果体芽細胞腫に対しては、手術、放射線療法および化学療法の併用。
  • 外照射療法と下記のいずれかを併用した臨床試験。
    • 放射線増感剤
    • 温熱療法
    • 術中放射線療法
  • 外照射療法後の新規抗がん剤、生物学的療法の臨床試験。
成人松果体実質細胞腫瘍の患者さんを受け入れている臨床試験があるかどうかをNCIのがん臨床試験リストから確認してください。さらに具体的内容について、試験の実施されている場所、治療法の種類、医薬品名など研究の他の特徴から研究を詳細に知ることができます。臨床試験についての一般的情報はNCI Web siteから入手可能です。

髄膜性腫瘍

グレードIの髄膜腫の治療法には次のようなものがあります:
  • 放射線療法併用・非併用下での手術。
  • 手術により摘出できない腫瘍に対する放射線療法。
グレードII、IIIの髄膜腫および血管周囲細胞腫の治療法には次のようなものがあります:
  • 手術と放射線療法の併用。
  • 外照射療法と下記のいずれかを併用した臨床試験。
    • 腔内照射療法
    • 放射線増感剤
    • 温熱療法
    • 術中放射線療法
  • 外照射療法後の新規抗がん剤、生物学的療法の臨床試験。
成人髄膜腫瘍の患者さんを受け入れている臨床試験があるかどうかをNCIのがん臨床試験リストから確認してください。さらに具体的内容について、試験の実施されている場所、治療法の種類、医薬品名など研究の他の特徴から研究を詳細に知ることができます。臨床試験についての一般的情報はNCI Web siteから入手可能です。

胚細胞腫瘍

胚細胞腫の治療は、通常、放射線療法です。拡がっていない奇形腫の治療に対しては手術が行われます。他の種類の胚細胞腫瘍に対する標準的治療法はありません。治療は、腫瘍細胞が顕微鏡下でどのように見えるか、腫瘍マーカー、腫瘍が脳のどの部分にあるかおよび手術で摘出できるかによります。

成人中枢神経系胚細胞腫瘍の患者さんを受け入れている臨床試験があるかどうかをNCIのがん臨床試験リストから確認してください。さらに具体的内容について、試験の実施されている場所、治療法の種類、医薬品名など研究の他の特徴から研究を詳細に知ることができます。臨床試験についての一般的情報はNCI Web siteから入手可能です。

トルコ鞍領域の腫瘍:頭蓋咽頭腫

頭蓋咽頭腫の治療法には次のようなものがあります:
  • 腫瘍を全て摘出するための手術。
  • 手術により可能な限り腫瘍を摘出した後の放射線療法。
成人頭蓋咽頭腫の患者さんを受け入れている臨床試験があるかどうかをNCIのがん臨床試験リストから確認してください。さらに具体的内容について、試験の実施されている場所、治療法の種類、医薬品名など研究の他の特徴から研究を詳細に知ることができます。臨床試験についての一般的情報はNCI Web siteから入手可能です。

再発性脳腫瘍

再発性脳腫瘍の治療法には次のようなものがあります:
  • 化学療法併用・非併用下での手術。
  • 以前に用いられていない場合、化学療法併用・非併用下での放射線療法。
  • 以前に用いられていない場合、再手術後の放射線療法または化学療法。
  • 腔内照射療法。
  • 化学療法。
  • 生物学的療法併用・非併用下での新規抗がん剤の臨床試験。
  • 手術中に脳内に留置した化学療法の臨床試験。
  • 生物学的療法の臨床試験。
再発性成人脳腫瘍の患者さんを受け入れている臨床試験があるかどうかをNCIのがん臨床試験リストから確認してください。さらに具体的内容について、試験の実施されている場所、治療法の種類、医薬品名など研究の他の特徴から研究を詳細に知ることができます。臨床試験についての一般的情報はNCI Web siteから入手可能です。

転移性脳腫瘍

身体の他の部位から脳まで拡がった腫瘍が単独の場合の治療は、通常、手術後に全脳に対して放射線療法が行われます。

身体の他の部位から脳まで拡がった腫瘍が2つ以上ある場合の治療法には次のようなものがあります:
  • 定位放射線手術併用・非併用下での全脳に対する放射線療法。
  • 症状を誘発する腫瘍に対する手術。
  • 原発性腫瘍の種類が不明な場合、組織サンプルを摘出するための手術。
転移性脳腫瘍の患者さんを受け入れている臨床試験があるかどうかをNCIのがん臨床試験リストから確認してください。さらに具体的内容について、試験の実施されている場所、治療法の種類、医薬品名など研究の他の特徴から研究を詳細に知ることができます。臨床試験についての一般的情報はNCI Web siteから入手可能です。
(2012年04月更新)

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